嫌いな上司から言われた言葉を思い出してイライラした
同期と比較されて、劣等感を感じた
家族とけんかになり、怒りが収まらない
このような、負の感情を頂いた経験は誰しもあると思います。
負の感情は、いずれ落ち着いていくかもしれません。
しかし、大事なプレゼンの前、会議で上司の前で報告する前など、大事なタイミングで負の感情が出てきてしまうと、集中できなくなってしまいます。
その結果、ミスが増えたり、あなたのパフォーマンスが下がってしまいます。
では、どうすれば負の感情から短時間で立ち直り、仕事に集中することが出来るのか?
そのためには、自己肯定感を高めることが大切です!
今回紹介する、『働く人のための自己肯定感』が、私達、大人の自己肯定感の高め方を教えてくれます!
Youtubeでは、アニメーションを使った要約動画をあげています!
よろしければ、こちらもご覧ください!!
Contents
『働く人のための自己肯定感』の要約
自己肯定感が下がってしまう原因
なぜ、私達の自己肯定感が下がってしまうのか?
本書では、私達の自己肯定感が下がってしまう原因として、次の2つが挙げられています。
自己肯定感を下げてしまう2つの要因があります。それは「過去」と「比較」です。
『働く人のための自己肯定感』より
特に大人になってから自己肯定感が下がりやすくなるのは、1つは経験が増えることが大きな原因です。
様々な経験を通して、成功や失敗を積み重ねていきます。
しかし、私達の中には、失敗した経験がより強く印象に残ってしまいます。
ふと過去を思い返したときに浮かんでくるのは、過去にやってしまった失敗が多いという実感はないでしょうか?
私も仕事で、会議で大事な発表がある時に「上手く発表出来なかったらどうしよう。。前のように言葉につまってしまったらどうしよう。。」とネガティブな考えになってしまうことが多かったです。
ネガティブな感情を記憶する扁桃体の記憶は、書き換えることが難しいため、失敗した経験がより記憶に残りやすくなってしまいます。
その結果、ちょっとしたミスや少し胸が痛くなるような言葉が怖くなります。
そして、また失敗してしまうのではないか?怒られてしまうのでないか?とネガティブな方へ考えてしまうようになります。
また、我々には対人関係において、自分と誰かを比較してしまう性質があります。
経験を多く積むほど、比較対象はどんどん大きくなっていきます。
自己肯定感が高い状態ですと、相手と比較をすることで、負けたくないという気持ちが生まれ、良い方向へと進むことが出来ます。
しかし、低い状態だと、自分が劣っているところばかりに目がいってしまうなど、マイナスは方向へと進んでしまいます。
「過去」と「比較」によって自己肯定感が下がると、承認欲求が生まれます。
自分で自分のことを認めることができないため、他人からの評価を求めるようになります。
他人からの評価に依存するようになってしまうため、自己肯定感がさらに下がってしまいます。
このような負の連鎖から抜け出すためには、自己肯定感を高めていく必要があります!
6つの自己肯定感
「自己肯定感が大切というのはよく聞くけど、自己肯定感って具体的に何なの?」と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
本書では、自己肯定感を次の6つに分けており、木の部位に例えられています!
①自尊感情(自分には価値があると思える感覚)→木の根っこ
②自己受容感(ありのままの自分を認める感覚)→木の幹
③自己効力感(自分にはできと思える感覚)→木の枝
④自己信頼感(自分を信じられる感覚)→木の葉
⑤自己決定感(自分で決定できるという感覚)→木の花
⑥自己有用感(自分は何かの役に立っているという感覚)→木の実
『働く人のための自己肯定感』より
①の自尊感情から積み重ねていき、6つが全て満たされることによって、自己肯定感が完成されます。
6つの全てが低いという人は、ほとんど存在せず、2つのパターンが存在すると、著者の経験から書かれています。
第一のパターンは、責任感が非常に強く、自ら積極的に行動しているのに、周りに流されて結果に結びつかないタイプです。
自分で自分の人生をコントロールすることができずに、心が疲弊している人とも言えるでしょう。
『働く人のための自己肯定感』より
このパターンは、30~40代の働き盛りの人に多く見られ、①~③が低いことが原因です。
①~③は特に自己肯定感の中でも、土台となる部分です。
土台がしっかりとしていないと、上に積み重ねていくことが出来ません。
そのため、①自己感情②自己受容感③自己効力感を高めるトレーニングを行う必要があります。
第二のパターンは、20代の若手社員やアルバイトやフリーターを長期間続けていた人などです。
『働く人のための自己肯定感』より
このパータンは、④~⑥が低いことが原因です。
特に、社会人経験の薄い若手社員の場合は、自分で決定出来る場面や、自分が会社の役に立っていると感じることが出きる場面は少ない傾向があります。
(私もそうですが(笑))
そのため、④自己信頼感⑤自己決定感⑥自己有用感を鍛えるとともに、①~③の土台もしっかり作っていく必要があります。
ぜひ、ご自身で①~⑥の何が足りないのかを考えてみて下さい。
この記事では、自己肯定感の根っこの部分である①自尊感情の高め方について、本書をもとに紹介していきます!
自尊感情の高め方
自尊感情は、自分に価値があると思える感情です。
自尊感情が高くなることによって、自分の見える世界を肯定的にとらえることが出来ます。
逆に、自尊感情が低いと、他人と自分を比較して、嫉妬心や劣等感が大きくなる傾向があります。
自己肯定感の根っことなる基礎的な部分ですが、特に日本人は自尊感情が低いということが内閣府の調査から分かっています。(2013年)
内閣府が行った日本を含めた7か国の13~29歳を対象にした調査では、「自分に満足している」と答えた割合は、アメリカや韓国が70~80%を超えていたのに対し、日本は7.5%と最下位という結果でした。
多くの日本人は、根っこの部分である自尊感情が安定していません。
そのため、まずは土台をしっかりと作ることが必要です!
自尊感情を高めるための方法として、次の4つが本書で紹介されています。
①その感情が本物かどうか調べる
②自分の気持ちを俯瞰する
③何も制限もなかったら、どうするかを考える
④心の作業机を片付けて広くする
『働く人のための自己肯定感』より
それぞれについて詳しく見ていきます。
①その感情が本物かどうか調べる
自尊感情が高い場合は、嫉妬したとしても、そこから得られるものはないと考えることが出来ます。
しかし、自尊感情が低い状態では、嫉妬することで、得られるものが魅力的に見えると判断するようになってしみます。
嫉妬から、嫌がれせやイジメに発展したという話はよく聞くと思います。
そのため、まずは嫉妬の感情が生まれたら、その気持ちは本物か?を自分に問いかける必要があります。
本当に自分がうらやましいと思っているのかを自分に問いかけることが、自尊感情を取り戻すための第一歩だと本書では書かれています。
例えば、同僚が自分より先に出世した場合を考えてみましょう。
出世した同僚に嫉妬心を抱くのではなく、「もしかしたら、毎晩残業が続いて家族との時間が取れなくなったり、プライベートな時間がなくなってしまうかもしれない。家族と過ごす時間や自分の趣味に使える時間が減っても、自分は嬉しいのか?」と問いかけます。
自分の湧き上がる感情にそのまま従うのではなく、一歩引いて、自分の本当の気持ちは?と考えることが大切です。
②自分の気持ちを俯瞰する
自尊感情を高めるためには、社会にいる自分を受けることも必要です。
自分のことを受け入れることは出来ても、社会にいる自分を受け入れることが出来ない人は少なくないと思います。
私も、記事を書いたり動画を作ったりして情報発信をしている自分は受け入れられますが、会社で働いている自分を受け入れられないことが多いです。
しかし、そのような状態では自尊感情を高めることが出来ません。
そこで必要なのが、立ち止まって考えてみることです。
自分は何に影響を受けるのか、何に対してやる気になれるのかなどを落ちついて考えましょう。
本書では、マトリクスを使ったワークが用意されています。
本書のワークを通して、自分の中で何が成功で、何が失敗なのかを客観的に見ることが出来ます。
そうすることで、あなたの自尊感情を低くしてしまっている原因を見つけることが出来ます!
③何も制限もなかったら、どうするか考える
先ほども書いた通り、自尊感情が低いと、社会にいる自分を受け入れることが出来なくなってしまいます。
自分の会社での立ち位置が分からず、自分の価値を見出せなくなってしまいます。
そこで、本書でオススメされているのが「何も制限もなかったら、どうするか考える」ことです!
自尊感情が低いと、私達の行動を制限してしまいます。
もう年だから、お金・時間が無いから、、、など、出来ない理由ばかり考えるようになってしまいます。
そこで、全ての制限を取っ払って、自分の本当の気持ちに気づくことが、自尊感情を高めるために必要です。
自分の本当の気持ちに気づくことで、それを達成するためには、自分は何をする必要があるのか?を考えることが出来るようになります。
そうすれば、これまで出来ない言い訳ばかり考えていた状態から抜け出すことができます!
④心の作業机を片付けて広くする
頭の中が、マイナスな感情でいっぱいになってしまった経験はないでしょうか?
私も、仕事で失敗をしたときは、マイナスなことしか考えられず、仕事中もプライベートでもマイナスな考えで頭がいっぱいになってしまうことがありました。
過去の失敗体験のことで頭がいっぱいになってしまうと、本当に大切なものを見失ってしまいます。
そこで大切なのが、マイナス感情をあなたの心の中から手放すということです。
マイナス感情をあなたの心の中から手放すためには、ノートなどにマイナス感情を書き出すことが役立ちます。
マイナス感情を書き出したら、それを手放す準備をします。
例えば、こんな感じです。
「上司が認めてくれない」→「上司に認めてもらえなくていいよ」
「あいつばかり気に入られている」→「あいつならしょうがないか」
このようにマイナス感情を手放す準備をすることで、心に余裕が生まれます。
すると、マイナス感情が薄くなり、減っていくことが実感できます。
マイナス感情を整理することで、自分の気持ちは自分決めていることだということに気づくことが出来ます。
自分の気持ちを自分で決められるというが分かると、自尊感情を高めることが出来ます!
『働く人のための自己肯定感』を読んだ感想
本書を読んでいると、いかに自分の自己肯定感が低いかを痛感します(笑)
特に私は、仕事をしているときの不安が大きく、仕事に集中できなくなってしまったり、休みの日にも仕事でのミスがフラッシュバックしてしまい、ストレスを感じることが多いです。
こんな自分をどうにかしたいと思い、本書を読みました。
本書で書かれていることを全て実践できているわけではありませんが、マイナス感情を紙に書き出すとスッキリすることが出来たり、徐々に自分を変えていけている実感があります。
日本人は、自己肯定感が低い傾向にあると言われています。
特にストレス社会と言われる現代では、マイナス感情は大きくなりやすいと思います。
そんな時代でも、幸せに生きるために、自己肯定感を高めることは必要だと思います!
私と同じような悩みを持っている人や、幸せな人生を送りたい!という方は、ぜひ『働く人のための自己肯定感』を読んでみて下さい!
ではでは。
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