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行動経済学

ピークエンドの法則とは?ディズニー・タピオカの行列に長時間並ぶ心理とは?

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皆さんは、長時間待つのは好きですか?

好きだ!と答える方は、まずいないと思います(笑)

ほとんどの方は長時間待つのが嫌いですが、ディズニーに行くと1つのアトラクションに乗るために何時間も待っている長蛇の列が何個もあります。

また、タピオカを飲むために1時間以上並んでいる人もいます。

なぜ、長時間待つのは嫌いなのに、ディズニーやタピオカのため、多くの人が並ぶのでしょうか?

これは「ピークエンドの法則」を使って説明することが出来ます!

というわけで今回は、「ピークエンドの法則」について紹介していきます!

 

ピークエンドの法則とは?

 

ピークエンドの法則とは、ダニエル・カーネマンが1999年に発表したもので、「あらゆる経験の快苦は、ほぼ完全にピーク時と終了時(エンド)の快苦の度合いで決まる」という法則です。

ピーク・エンドの法則を実感できる、簡単な質問があります。

 

鈴木さんと田中さんは、車を使って出勤をしています。

今日は運が悪く道路が渋滞しており、20分ほど車の列から抜けることが出来ませんでした。

鈴木さんの車は、最初は渋滞に巻き込まれてしまい、運転のスピードは遅くなってしまいましたが、最後の5分は車の列から抜けることができ、スムーズに運転することが出来ました。

一方で田中さんは、最初はスムーズに進みましたが、だんだんとスピードが落ちてしまい、最後の5分は徒歩と同じくらいのスピードになってしまいました。

会社に着いた時によりイライラしていたのは、鈴木さんと田中さんのどちらでしょうか?

 

田中さんの方がイライラしていたと考えた方が多くいらっしゃると思います。

鈴木さんも田中さんも、車の渋滞に巻き込まれたことには変わりがありませんが、それぞれの出来事に対する捉え方は異なります。

これは、人間は記憶を捏造してしまうことに原因があります。

全ての出来事を記憶することは不可能です。

だからこそ、その出来事ののピーク時と最後のあたりの快苦がすべてを決定してしまうのです。

これは簡単な質問でしたが、ここからは実施にピーク・エンドの法則を証明した実験を紹介していきます!

 

ピークエンドの法則に関する実験

うるさい音の実験

この実験では、被験者はうるさい音を2回連続して聞くというものです。

 

1回目:78デシベルの音(繁華街くらいのうるささ)を16秒間聞きます。

2回目:78デシベルの音が16秒間続いた後で、66デシベルの音(普通の会話より少しうるさいくらい)が8秒間続きます。

2回目が終わった後、被験者にもう一度繰り返すとしたら、1回目と2回目のどちらが良いかを質問しました。

『世界は感情で動く』より

 

おそらく、この記事を読んでくださっている方の多くは「1回目だろ!」と思われたと思います。

普通に考えれば、2回目の方は余計にうるさい音を聞かされているわけですから(笑)

しかし実際には、被験者の多くが2回目が良いと答えました!

うるさい音が追加されるということは、一見不快感が増すと考えられます。

しかし最初よりも小さい音が流れることによって、ピークは1回目と同じですが、エンドは1回目よりも不快感が小さくなります。

それに対して1回目の場合は、ピークとエンドの不快感が強いままになっています。

だから、多くの被験者が2回目の方が良いと答えたと考えることが出来ます。

 

結腸鏡検査

ピーク・エンドの法則は医学の分野でも実証されています。

これは、トロント大学医学部のドナルド・リーデルメイヤーとカーネマンが行った実験です。

この実験では、結腸鏡調査を受ける682人の患者を2つのグルーブに分けました。

 

①通常の結腸鏡検査を受ける

②通常の結腸鏡検査を受けた後に、結腸鏡の先端を何分か、直腸の中に残しておく

その後、両グループに、この検査の苦痛について評価を聞く。

『世界は感情で動く』より

 

この実験は、うるさい音の実験と同じように、②はより小さい不快感を追加しています。

患者の回答は、②のグループの方が約10%、苦痛が低いと答えるものになりました。

また、再検査に来た患者は、①は32%であったのに対して、②は43%の患者が再検査を受けに来ました。

 

 

なぜディズニー・タピオカの行列に並ぶのか?

 

ここまで、ピーク・エンドの法則とは?ピーク・エンドの法則に関する実験を紹介していきました。

おそらく、多くの方がすでにディズニー・タピオカの行列にたくさんの人が並んでしまう心理を分かっているかたと思います。

ディズニーもタピオカも、すごい時間をかけて並びます。

1つのアトラクションにのるために3時間、1ドリンクを飲むために1時間以上並ぶということもザラにあります。

それでも、たくさんの人が並んでしまうのは?

まさに、ここにはピーク・エンドの法則が働いていると言えます。

普通に考えたら、長時間並んで待つことが好きな人はいません。

しかし、アトラクションの楽しさ、タピオカの美味さやSNSでの反応が得られる嬉しさが、ピークとなりエンドとなることで長時間並ぶ苦痛を消してしまうのです。

そこでの経験は苦しいものではなく楽しいものになります。

だから、長時間並ぶと分かっていても並んでしまうのです!

 

 

ピークエンドの法則の実用例!

 

最後に、ピーク・エンドの法則の活用例について紹介していきます。

ディズニーやタピオカの例のように、ピーク・エンドの法則の効果はすさまじいです!(もちろん、これだけが要因ではありませんが)

 

ビジネスで使えるピークエンドの法則

特別感を演出する言葉を使う

「今回は特別に、、、」

「お客様だけ特別に、、、」

 

このように特別感を出されると、得した気分になって嬉しいですよね?

会話でも営業でも、このように特別感を演出する言葉を使うことで、ピークを作ることが出来ます。

その結果、成約率が上がり売り上げもアップにもつながります!

 

客の要望を一旦断る

客の要望を一旦断るというのは、逆効果なんじゃないか?と思われるかもしれません。

しかし、一旦断った後で受け入れることで、客の満足度を上げることが出来ます!

簡単な例ですが、あなたがダイソンの掃除機を買いに家電量販店に行ったとします。

店員に、「1000円値引きしてくれ」と言ったところ、その店員は「わかりました!1000円値引きしますね!」と言われたとします。

「1000円の値引き」を受け入れてくれたので、あなたの勝ちです。

しかし、こうもあっさりと値引きを受け入れられてしまうと、「本当はもっと値引き出来たんじゃないのか?」と感じてしまうと思います。

そうなってしまっては、あなたの満足度は高くなりません。

だからこそ、あえて要望を断った後で、最終的に要望を受け入れることで、「店員があなたのために頑張ってくれた」「頑張って手に入れた1000円の値引き」といった印象を与えることが出来ます。

 

クレームには誠実に対応する

客を相手にしている仕事では、相手からのクレームはつきものだと思います。

もちろん、クレームをもらわないに越したことはありませんが、クレームをもらった時こそチャンスです!

クレーム後の対応次第で、相手が受ける印象はガラッと変わります。

対応がひどければ、ピークもエンドも最悪のため、客の満足度は下がります。

逆に対応が誠心誠意のものであれば、エンドの体験が良いものになるため、客の満足度は上がるでしょう。

このように、クレームをもらった後もピーク・エンドの法則を意識して対応することが大切です!

 

日常生活で使えるピークエンドの法則

去り際に注意!

日常で使えるピーク・エンドの法則は、去り際です。

それまでの会話が弾んだとしても、去り際に相手に不快感を与えてしまうと、あなたの印象は悪くなってしまいます。

意識することは、すぐに立ち去ろうとしないことです。

すぐに立ち去ろうとしてしまうと、相手に「自分のことが嫌いなのか?」と思わせてしまいます。

そのため、去り際は急がず、丁寧にあいさつをして去るのが良いです!

 

 

ピーク・エンドの法則については以上です!

ピーク・エンドの法則は、多くの方が日常の中で実感していることであります。

だからこそ、ビジネスや日常生活で効果的に使うことによって、より売り上げを得ることが出来たり、人間関係を良くすることが出来ます。

ぜひ、皆さんもピーク・エンドの法則を使ってみて下さい!

 

この記事の参考図書

・世界は感情で動く

 

私のYouTubeチャンネルでは、行動経済学をアニメーションを使って解説しています!

行動経済学を学びたい!という方は、ぜひこちらもご覧ください!

 

 

 

ではでは。

 

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