今回は、菱田 雅生さんと大口 克人さん著の『日経マネーと正直FPが考え抜いた!まとわない新NISA投資術』を紹介していきます!
皆さんは、2024年にNISAが改定されるのを、ご存知でしょうか?
おそらく、全く知らなったという方もいれば、改定されるのは知っているけど、具体的な内容までは知らないという方も多くいると思います。
本書は、そういった方や、これからNISAで積み立て投資を始めたいと考えている方にオススメの1冊です!
本書では、FPである菱田 雅生さんと、日経マネー専門記者である 大口 克人さんによって、2024年から始まる新NISAとはどういうものなのか、またこれからNISAを活用して資産形成をしていくうえで知っておかなければいけないことについて書かれています。
この記事では、本書の中から新NISAの改定ポイントについて、またNISAの活用法について紹介していきます!
Contents
日経マネーと正直FPが考え抜いた! 迷わない新NISA投資術の要約
2024年、NISAは神改正される!
2024年に実施される改定のポイントは次の通りです!
①NISA制度の恒久化
②非課税投資期間の無限化
③非課税投資枠の拡大
④売却後に生涯投資枠が復活
まず、現行のNISA制度には、非課税で投資できる期間が決まっていました。
一般NISAは2028年(新NISAにより延長)、つみたてNISAは2042年まででした。
それが、2024年からの新NISAでは恒久化されます。
そのため、制度の終了時期を気にせず投資をすることができるようになりました。
特に、つみたてNISAは、長期運用を目的に利用する方が多いと思います。
なので、新NISAで制度が恒久化されることで、「制度が終わったらどうしよう」と心配することなく、投資を続けられるようになりました。
続いてのポイントが、非課税投資期間の無限化です。
これまで、一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間と非課税投資期間が決まっていました。
そのため、期間終了時に、新しいNISA口座へ移す、課税口座へ移す、売却するといった選択をしなければいけませんでした。
ですが、非課税投資期間が無期限化されたことにより、そういっためんどくさいことを考えなくて済むようになります。
3つ目のポイントが、非課税投資枠の拡大です。
これまでのNISA制度では、一般NISAは年に120万円まで、つみたてNISAは年に40万円までという上限がありました。
さらに、一般NISAとつみたてNISAを併用することはできませんでした。
そこで新NISAでは、つみたてNISAを引き継いだ、つみたて投資枠と一般NISAを引き継いだ成長投資枠の2つができます。
そして、つみたて投資枠は年120万円まで、成長投資枠は年240万円まで投資することができ、さらに併用も可能です。
そのため、合計で年間360万円の投資を非課税で行うことが出来るようになります。
現行のつみたてNISAが年40万円が上限のため、そこから考えると9倍も投資枠が広がることになります。
ですが、一つ注意点があります。
それが、新しく出来る生涯投資枠という制度です。
生涯投資枠とは、一人が持てる非課税枠の総合計のことです。
新NISAでは、この生涯投資枠が1800万円になっています。
そのため、年間360万円まで投資はできますが、総合計は1800万円までに抑えなければいけません。
また、成長投資枠は、生涯投資枠のうち1200万円までと上限があります。
成長投資枠は一般NISAを引き継いでいるため、投信以外にも株やETF、REITが買えますが、成長投資枠に上限があることに注意が必要です。
最後のポイントは、売却後に生涯投資枠が復活することです。
現行のNISAでは、短期売買を防ぐために、非課税枠の中で買った商品を売却した場合、投資枠が消滅してしまいます。
そのため、現行のNISAでは商品を買っても売却しずらいというデメリットがありました。
しかし、新NISAでは、売却したとしても、翌年にはなりますが枠が復活します。
そのため、自分の好きなタイミングで、気軽に売却することが出来るようになります。
これまで紹介してきた通り、2024年に始まる新NISAは、現行のものからガラッと変わりました。
つみたて投資枠と成長投資枠の併用や、売却後に投資額が復活することは、投資の幅が広がる、とても良い改正だと思います。
しかし、成長投資枠を使って株やETFに投資をしたり、売却が気軽にできてしまうからこそ、自分の判断で進めなければいけないことも多くなります。
そのため、NISAを活用して、投信に積み立てる以外にもやってみたいという方は、ちゃんと知識をみにつけたうえで投資をすることが大切になります。
本書にも、ライフスタイルや年代別に合わせた投資戦略や個別株の選び方について解説されていますので、ぜひ参考にしてみて下さい!
正直FP直伝のNISA活用法とは!?
ここでは、現行のNISAと新NISAの活用術について、本書をもとに紹介していきます。
まずは現行のNISAについてです。
ここまでの改正ポイントを聞いて、中には「投資は2024年に始めればいいっか」と思われた方もいるかもしれません。
しかし、本書では「現行で使えるNISA」も2023年はフル活用するべきであると書かれています。
その理由は、2023年の非課税投資枠は2024年からの新NISAの生涯投資枠にカウントされないからです。
そのため、生涯投資枠に加えて、現行のNISAの非課税投資枠も使うことができます。
では、現行のNISAでは、一般NISAとつみたて投資のどちらを選べばいいのでしょうか?
これは2023年以内に投資できる金額によって変わっていきます。
もし、2023年以内に投資できる額が40万円以下であれば、つみたて投資で問題ありません。
ですが、一般NISAの120万円を投資できるのであれば、一般NISAを選びましょう。
つみたてNISAを活用して、40万円を年利5%で回した場合、20年後は約106万円になり、66万円の利益を得ることができます。
投資で利益を得た場合、約20%の税金がかかるため、約13万円が非課税になります。
一方で、一般NISAを活用して120万円を年利5%で回した場合、一般NISAは期間が5年のため、一度売却して新NISAで同じ商品を買い戻す必要がありますが、20年後には約318万円になります。
トータルの利益は198万円になり、約40万円が非課税になり、つみたてNISAで運用をするよりも、多くの利益を非課税にすることができます。
そのため、もし2023年に投資できる金額が40万円以上なら、一般NISAを検討してもいいかもしれません。
では続いては、新NISAの活用法について紹介していきます。
先ほども紹介した通り、新NISAは、つみたて投資枠と成長投資枠を併用することができます。
では、どちらを優先すればいいのでしょうか?
本書では、初心者が利用するなら、つみたて投資枠を優先するべきであると書かれています。
その理由は、次の3つです
①つみたて投資枠で変える商品は、金融庁の基準を満たした低コストの投資信託が中心だから
②つみたて投資枠で買える商品は、成長投資枠でも買えるから
③資産形成の王道である「長期・分散・積立投資」が実践しやすいから
特にこの中でも③「長期・分散・積立投資」が実践しやすいというのは大切なポイントです。
個別株に比べて、低コストのファンドに積み立てることで、非常に低いリスクで投資をすることができます。
特に、普段仕事をしている人は、常にチャートに張り付いているわけにはいきません。
私の職場の先輩にも、仕事中に仮想通貨のチャートをパソコンの別画面に出しながら仕事をしている人がいましたが、それでは仕事に集中することができません。
仕事に集中することができないということは、ミスが増えたり、目立った成果をあげられなくなってしまうということです。
それでは、本業での収入を増やすことができず、投資に回すお金も増やすことができません。
そのため、多くの人にとっては、基本的にはほったらかしで良い低コストのファンドを活用するのがオススメなのです。
本書では、使う証券会社ごとに、オススメの商品まで紹介されています。
他の投資本でもオススメされている通り、やはりS&P500に連動したインデックスファンドやMSCIオールカントリーワールドインデックスに連動したインデックスファンドが、本書でもオススメされています。
この2つ以外にもオススメされているファンドを知りたいという方は、ぜひ本書をチェックしてみて下さい!
日経マネーと正直FPが考え抜いた! 迷わない新NISA投資術を読んだ感想
本書を読んで、2024年の新NISAが楽しみになりました。
今回紹介した通り、2024年の新NISAでは投資額が拡大します。
多くのお金を非課税枠で運用できることは、とても喜ばしいことですが、投資に回すお金を増やすことも大切です。
そもそも、投資に回せるお金がなければ、枠が拡大しても恩恵を受けることができません。
そのため、今回の改定でNISAがよくなったからこそ、利用する側もより多く投資できるようにしなければいけないなと思います。
収入を増やすためには、当たり前ですが、本業で出世をして給料を増やしたり、副業をして収入を増やす必要があります。
私のyoutubeチャンネルでは、収入をあげるための転職術について書かれた『転職2.0』という本や、できる人になるための仕事術について書かれた『仕事の教科書』について紹介しています。
よろしければ、こちらも参考にしてみて下さい!
本業で出世したり、副業で収入を増やしたうえで、今回紹介した『日経マネーと正直FPが考え抜いた!まとわない新NISA投資術』に書かれていることを実践して、さらにお金を増やしていきましょう!
新しいNISAにおいてかれたくないという方や、NISAを活用して資産運用を始めようとしている方は、ぜひ本書を読んでみて下さい!
ではでは。