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要約&書評

【要約&書評】残酷すぎるお金と幸せの経済学

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今回は佐藤一磨さんの著の『残酷すぎる幸せとお金の経済学』を紹介していきます。

本書の著者である佐藤さんは、拓殖大学政治経済学部の教授であり、労働経済学、家族の経済学、幸福の経済学を専門とされています。

本書は、そんな著者によって、夫婦関係、子育て、兄弟、出世など様々な側面から幸せとお金の関係について最新の研究を元に解説されています。

そのため本書を読むことで、どういった人が幸せになれるのか、また不幸になってしまうのかを知ることができ、今後の人生プランに役立てることができます。

この記事では本書の中から、昇進と幸福度の関係について、子供がいると本当に幸せになれるのか、また人生の幸福度が最も低くなる年齢について紹介していきます。

残酷すぎるお金と幸せの経済学の要約

 

昇進すると幸せになれるのか?

最近の若者は出世欲がない。

このように言われることが増えてきています。

実際に、厚生労働省の『平成30年版 労働経済の分析』によると、非管理職の約60%の人が、管理職に昇進したくないと回答したという結果が出ています。

管理職に昇進したくない理由としては、責任が重くなるのが嫌だ、残業が増えるのが嫌だ、現状に満足しており今のままでいいなど様々あると思います。

私はすでに結婚しており子供もいるため昇進して給料を上げたい気持ちもありますが、独身であれば昇進を望まなかったと思います。

このように若い世代を中心に、管理職になっても苦労が増えるばかりで幸せにはなれないという考えが広まっていますが、これは本当なのでしょうか?

慶應義塾大学が行った「日本家計パネル調査」のデータから、著者が管理職への昇進と幸福度や健康の関係を分析したところ、次の3つのことが分かったそうです。

 

①管理職に昇進しても幸福度は上昇しない

②男女とも年収は増えたが満足度は上昇していない

③女性では管理職に昇進した2年後、男性では1〜3年後に自己評価による健康度が悪化した

『残酷すぎるお金と幸せの経済学』より

 

残念ながら、日本では管理職に昇進をしたとしても、幸福度は上昇しないどころか、健康状態が悪化してしまうのです。

本書では、この理由について仕事から得られる報酬と負担が相殺し合っている可能性があると本書では書かれています。

確かに管理職に昇進することで収入は増えるところが多いと思います。

しかし昇進したことで毎日の仕事量が増える上に、部下のマネジメントをしなくてはいけなくなります。

また管理職であれば、休みの日でも仕事の対応に追われてしまうこともあると思います。

このように、管理職に昇進したことによって増える収入と増える責任、負担が相殺してしまい幸福度が上昇しなくなってしまうのです。

もしかしたら人によっては、責任と負担の増加が大きすぎで、逆に幸福度が下がってしまったという方もいると思います。

実際に両親が管理職でつらそうにしていたり、職場にいる上司が大変そうにしている姿を見ていては、「ああはなりたくない」と若者が思ってしまうのは当然なことだと思います。

 

子を持つと幸福度が下がる!?

子供を持つことに憧れを持っている、子供を持つと幸せになれる。

このようなイメージを持っている方も多くいると思います。

子育ては大変だけど、子供の成長を実感できたり、家族で過ごす時間はとても幸せなど、苦労以上に得られるものが多いというイメージもあるかもしれません。

では、子供を持つと本当に幸せになることができるのか?

実は、日本では子供いる既婚女性の方が、子供がいない既婚女性よりも、生活全般における幸福度が低いことが研究から分かっています。

さらに悲しいことに、子供の数が増えるほど幸福度が下がってしまいます。

この原因について、本書では①お金②夫婦関係③家事・育児負担の3つを挙げています。

まず一つ目の原因であるお金ですが、当然子供を育てるのにはお金がかかります。

赤ちゃんであれば、そこまでお金はかかりませんが、大きくなるにつれて習い事をしたり、教育費が増えたりなど、お金の負担が増えていきます。

また子供が大きくなると、部屋を分ける必要が出てくるため、広い家に引っ越さなければいけません。

私は子育てにかかるお金の負担をなめていました。

今は子供が一人なのでなんとかなる気がしていますが、二人目、三人目は正直厳しいのではないかと思い始めています。

周りから、まだ若いんだから二人、三人くらい余裕だよと言われてしまうのが辛いところですが、、、笑

続いて2つ目の原因が夫婦関係です。

子供を産むと、夫と妻に加えて、父と母という役割が増えます。

最初から父と母の役割を十分にこなすことができれば問題はないかもしれませんが、全員がうまくできるわけではないと思います。

私も最初は、父として未熟すぎるあまり、妻に迷惑をかけてしまった過去があります。

実際に妻の両親にも怒られたこともありますが、今では父親らしくなったと言ってもらえるようになり、本当に良かったです。

全てがそうというわけではありませんが、実体験からも男側が父親になれずに、女性の幸福度を下げてしまうことは多いのではないかと思います。

3つ目の原因が家事・育児負担です。

これは2つ目の原因と関連しますが、子供が生まれることにより増える家事・育児の負担を誰がどのくらい担うのかという問題に直面することになります。

最近では減ってきている傾向もありますが、まだ日本では男は仕事、女は家事、育児という役割意識が残ってしまっています。

そのため、女性側に家事・育児の負担が偏ってしまうことケースが多くあります。

さらに最近では出産後も正社員やフルタイムで働いている女性も増えているため、

女性側に家事や育児の負担が偏ってしまうと、女性側の負担がとても大きくなってしまいます。

以上の理由から、子供を持つ女性は幸福度が下がってしまうのですが、この中で最も幸福度を下げる原因はお金です。

実際にダートマス大学のデービット・ブランチフラワー教授とパリ経済学校のアンドリュー・クラーク教授がヨーロッパの120万人以上を調査したデータを元に分析した結果、子供を持つ女性の幸福度が下がる一番の原因はお金であることが分かったそうです。

特に今の日本では、給料が右肩上がりに上がることは少ないのに、税金の負担が増えている状況です。

そのため、お金で困る家庭も増えてくるのではないでしょうか。

また夫婦が共に正社員で共働きをしていれば、お金の問題はある程度解消されるかもしれませんが、家事や育児が女性側に偏ってしまっては、結局は幸福度を下げることになってしまうと思います。

どうすれば良いのかという解決案を出すことは難しい問題ではあると思いますが、個人としてできることとしては、共働きをしているのであれば、男性と女性の家事・育児を均等にする、お互いにやってもらって当たり前ではなく、お互いにやってもらったことに感謝するという環境を作ることで、少しでも良い方向へ進むのではないかと思います。

 

50歳前後で幸福度がどん底になる

ダートマス大学のデービット・ブランチフラワー教授が行った分析によると、世界145ヵ国において幸福度と年齢の関係はU字型になり、幸福度が最も低くなる平均値は48.3歳であることは分かっています。

幸福度と年齢の関係がU字型になる理由は様々ありますが、本書では大きく3つ紹介されています。

 

①若い時に思い描いた理想と現実のギャップ

②親の介護と子育ての二重の負担

③仕事では中間管理職として働く時期であり責任とストレスが増える

『残酷すぎる幸せとお金の法則』より

 

 

特に50歳前後は親の介護が本格的に必要になる時期です。

さらに子供の大学進学の時期と重なってしまうこともあるため、肉体的にも経済的にも負担が大きくなってしまいます。

さらにそこに仕事での責任とストレスが増えてしまっては、幸福度がどん底に落ちてしまうのも納得できます。

今から考えると将来が真っ暗に思えてしまい、生きるのがしんどくなって感じてしまいますが、50歳前後で幸福度を下げないための対策はあります。

それがお金です。

結局金かよと思われるかもしれませんが、経済的な豊かさが幸福度に大きく影響を与えることが否定できません。

ライデン大学のディミッター・トシコフ准教授の分析によると、高所得階層に属する場合、幸福度と年齢の関係はほぼフラットになり、50代に幸福度が落ち込むことがなくなるという結果が出ています。

確かにお金があれば、介護も子供教育費で苦しむこともなくなることは容易に想像することができます。

もちろんお金が幸せの全てというわけではありませんが、お金があることで幸福度を下げてしまうことを防ぐことができるのです。

若い時は、色んな経験をすることが大事だとは言いますが、その結果50代に貯蓄なしで突入してしまっては、苦しい50代を迎えてしまいます。

とはいえ、何も経験せずひたすら貯蓄だけに励む20代、30代も嫌ですよね。

これも難しい問題ではありますが、うまくバランスをとりながら、お金の計画を立てることが大切だと思います。

 

本書では、この記事では紹介しきれていないお金と幸福の関係についてまだまだ書かれています。

そのため興味のある方は、ぜひ本書を読んでみてください!

 


ではでは。

 

 

 

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