話し方で悩んでいる方は多いと思います。
何を隠そう、私もその中の一人でした(笑)
仕事で、自分よりも10歳も20歳も年上の方に英語をマンツーマンで教えています。
私がまだ若いということもあり、年上の生徒さんとのコミュニケーションの取り方に、とても悩んでいました。
今回は、話し方で悩んでいた私を救ってくれた1冊を紹介していきます!
それが、永松茂久さん著の『人は話し方が9割』です!
話し方は聞き方が9割!?
早速、話し方において一番大切なことは何でしょうか?
話が面白いか?声のトーン?大きさ?
本書では、話し方において一番大切なことについて、次のように書かれています!
「話し方において一番大切なことは、聞くことである」
ちょっと待って、これは話し方の本じゃないの!?
と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、本書を読むと、「確かに聞き方が大切だな」と納得させられます(笑)
なぜ、聞き方が大切なのか?
それは、人間は自分が一番大切だからです!笑
本書では、コミュニケーションの達人だけが知っている三大原則として、次が挙げられています。
「人は誰もが自分のことが一番大切であり、自分に一番興味がある生き物である」
「本来、誰もが自分のことを認めてほしいし、自分のことをわかってほしいと熱望している」
「人は自分のことを分かってくれる人のことをすきになる」
とにかく人間は、自分のことが大切で、自分に興味があり、他人から認められたいと思っています。
そういった願いをかなえてくれる人を、好きになります。
そもそも、人の話を聞いている人は、言葉だけで話を聞いているわけではありません。
言葉だけでなく、感情や心地よさなど、色んなことを総合的に見て、話を聞いています。
あなたと話してどんな気持ちになったのかが、とても重要なんです!
だからこそ、先ほど挙げた三大原則をおさえて、いかに上手く聞くかが、話し方において一番大切なんです。
人は自分の話をするときに、快楽ホルモンであるドーパミンの放出と関連する脳の部位が活発化するという結果が出たという実験が、ハーバード大学の神経学者の研究でありました。
自分の話をすることで、美味しいものを食べたり、性欲を解消した時と同じような快感を感じます。
この実験は、本書には書かれていないことですが、やはり聞き方が大切なんだということを実感できます。
”拡張話法”で万事解決!
これまでは、話し方は聞き方が9割であることを紹介してきました。
では、相手に自分のことを話させるためにはどうすれば良いのか?
相手にしゃべらせるための話し方が「拡張話法」です!
この拡張話法を使うことで、相手はどんどん自分の話を広げてくれるようになります。
その結果、相手はあなたに対して好意を持つようになります。
そんな魔法のような拡張話法は、次の5つの順番によって構成されています。
感嘆→反復→共感→称賛→質問
まずは相手の話を聞いたときに、「へー!」「おー!!!」「えー!?」などの感嘆詞を使って反応します。
この時のポイントは2つあります。
語尾に「!」「?」「!?」をつけることです。
感情を込めることを意識することが大切です。
2つ目は、語尾を伸ばすことです。
語尾を伸ばすことで、言葉に感情を乗せることが出来ます。
感嘆の次は、相手の話を反復します。
例えば、「私、野球が好きなんです。」「へー!野球が好きなんですね。」と相手の話を繰り返します。
相手の話を繰り返すことで、自分の話を聞いてくれているとわかりますし、次の話がしやすくなります。
相手の話を反復した後は共感です。
「大変でしたね。」「よかったですね」「悲しいですね」など、相手の感情に合わせて、共感を伝えます。
共感の後は、称賛です。
「すごいですね!」「さすがですね!」など、感嘆詞と同じように、言葉に感情を乗せて伝えます。
最後は質問です。
相手の話をさらに広げるために、「それからどうなったの」「今は落ち着いた?」「続きの話を聞かせてよ!」などを使っていきます。
良いタイミングで質問をすることで、さらに相手は自分の話をしてくれます。
そのため、①~④までで、相手が波に乗ってきたところで、⑤質問をします。
そうすることで、相手はどんどんと話を広げてくれるようになります!
拡張話法を使う目的は、自分が上手く話すためではありません。
いかに、相手に自分のことを語らせるかが最大の目的です。
やはり、聞き方が大切なんですね!
「人は話し方9割」を読んだ感想
この記事の冒頭にも書いた通り、私は上手く話せないことにコンプレックスがあって本書を読みました。
本書を読んで、話し方は聞き方が9割であることを知ったとき、度肝を抜かれました(笑)
本書を読む前までは、どうやったら話が上手くなるんだろうとばかり考えていたからです。
しかし、よく考えてみると、話し方が上手くなりたい目的は、相手と仲良くなりたい、好かれたいという願望であり、他人から話し方が上手いと思われたいわけではありません。
相手と仲良くなるために、自分のことばかり考えていてはだめですよね。
自分の話し方ばかり考えていると、相手の話が頭に入ってきませんし、仕舞には相手が話しているときに、自分が何を話そうと考えてしまうわけです。
こんな人は、周りから好かれないですよね(笑)
本書を読んで、問題があるのは話し方ではなく、聞き方であることが分かってから、人と話すのがかなり楽になりました。
自分がどうやって話すか、何を話すか、焦って考えなくて済むようになってからです。
本書に書いてあることを実践することで、以前よりも話が弾みやすくなりましたし、何よりも相手が楽しそうに話してくれることが増えました。
ご自身の話し方で悩んでいる方は、ぜひ本書を参考にしてみて下さい!
ではでは。