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要約&書評

【要約&書評】実践型クリティカルシンキング

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今回は、佐々木裕子さん著の『実践型クリティカルシンキング』を紹介していきます。

これからのビジネスパーソンには、クリティカルシンキングが求められるとは、少し前から言われていることです。

おそらく、皆さんの中にもクリティカルシンキングについて書かれた本を読んだことがある方もいると思います。

しかし、本の内容が難しく実践に移せなかったという方や、そもそも読んだ内容を実践に移せていないという方もいると思います。

本書は、そういった方や、これからクリティカルシンキングについて学びたいと考えている方に役立つ一冊です!

本書では、ビジネスで結果を出す人が使っているクリティカルシンキングについて、実例を交えて講義形式で解説されているため、クリティカルシンキングをどのように実践していけばいいのかが分かりやすく解説されています。

この記事では、本書の中から、まずクリティカルシンキングとは何か、またクリティカルシンキングが求められている理由について解説していきます。

そして、最後にクリティカルシンキングのやり方について、本書もとに簡単に紹介していきます!

 


 

実践型クリティカルシンキングの要約

実践型クリティカルシンキングとは?

皆さんは、クリティカルシンキングとは何か?ついて説明できるでしょうか?

おそらく、多くの人の頭の中には、批判的に考えること、前提を疑うこと、論理的に考えること、客観的に考えることなど、様々な考えが浮かんでくると思います。

では、どうして批判的に考えたり、論理的に考えることが必要なのでしょうか?

例えば、人を説得する時、重要な判断をする時などで、クリティカルシンキングが必要とされます。

特に、自分に経験がない場合、結論を出すことが大変です。

クリティカルシンキングとは、そういった自分に経験がなかったり、あまり情報がない時にでも、効果的に、筋よく思考を深めるための技術なのです。

また、実践型クリティカルシンキングについて、本書では次のように書かれています。

 

実践型クリティカルシンキングとは、・「目指すもの」を達成するために、・「自分の頭」で考え、行動し、「周りを動かす」ための実践的な思考技術なのです。

『実践型クリティカルシンキング』より

 

クリティカルシンキングは、あくまでもツールです。

本などで思考法を学ぶと、使いたい気持ちが強く、使うことが目的になってしまいがちです。

しかし、クリティカルシンキングは、使ったからといって、すぐに100%の答えが出せるものではありません。

そのため、目指すものがあり、それを達成するために、クリティカルシンキングをツールとして使うという認識を持つことが大切です。

これまで、クリティカルシンキングとは何か?についてみていきました。

では、これから実践型クリティカルシンキングが求められている理由について紹介してきます。

 

実践型クリティカルシンキングが求められている理由

本書では、求められている理由を3つ挙げています。

 

①素早く結論を出すことができる

②経験値のない事柄でも判断できる

③判断の根拠を説明できる

『実践型クリティカルシンキング』より

 

まず、クリティカルシンキングを使うことによって、素早く結論を出すことができます。

現代は、早いスピードで変化し続けています。

そのため、じっくり考えていると、どんどんと置いてかれてしまいます。

中には、「自分の仕事は目まぐるしく変化が起きているわけじゃないよ」という方もいると思います。

しかし、どんな仕事であれ、考える時間を永遠ともらえるわけではないと思います。

そのため、時間や情報に制限がある状態の中で、ベストだと思える結論・成果を上げる必要があります。

クリティカルシンキングを使うことによって、その成功率を上げることができます。

続いて、クリティカルシンキングを使うことによって、経験値のない事柄でも判断できるようになります。

ビジネスでは、学校で出される問題と違って、答えのないものが多くあります。

答えがないからといって、「分かりません」では仕事になりません。

そのため、あなたの頭で考えて、行動し、あなたなりの答えを見つけ出す必要があります。

その時に、クリティカルシンキングを使うことによって、経験値がないことであっても、筋の通った答えを見つけることができます。

3つ目が判断の根拠を説明できるです。

皆さんの職場には、色んな人がいると思います。

最近では、同僚や取引先に外国人がいることも珍しくありません。

そういった、あなたとは全く違う文化や言語的背景を持っている人にも、あなたの考えをわかりやすく伝える必要があります。

もちろん日本人同士であっても、色んな考えや視点を持っている人がいるため、あなたの考えの根拠を説明できる必要があります。

そのため、クリティカルシンキングを使って、あなたの考えを簡潔にかつ論理的に説明できるようになることが求められるのです。

 

実践型クリティカルシンキングの3ステップ!

本書では、クリティカルシンキングは次の3ステップで進んでいくと書かれています。

 

①目指すものを定義する

②何が問題なのかをクリアにする

③打ち手を考える

『実践型クリティカルシンキング』より

 

まず、目指すもの定義していきます。

目指すものを定義するときには、次の3点を意識していきましょう。

 

①いつまでに

②どのくらいのレベルのことを

③何のために

『実践型クリティカルシンキング』より

 

目指すものが明確に設定できないと、現状との差が分からず、課題を見つけることができません。

例えば、働きやすい職場を作るといった目標は、定義がフワッとしており適切ではありません。

働きやすい職場とは何なのか?残業が少ないことなのか?上司と部下が良い関係を結べていることなのか?といったように、具体的にどういったことを目指すのかを考える必要があります。

また、目指す理由を考えることも大切です。

もし離職率を低くすることが原因であれば、従業員がやめてしまう理由は、給料が低い、頑張っても評価されないなどといった、職場の環境以外にあるかもしれません。

根本的な問題が他にあるのに、職場の環境ばかりに目を向けていては、もともともの目的である離職率を減らすことには、あまりつながらなくなってしまいます。

そのため、目指すべきものは明確にするべきなのです。

目指すべきものを設定したら、何が問題なのかをクリアにしていきます。

何が問題なのかをクリアにするためには、まずは現状を客観的に分析する必要があります。

残業時間を減らすことが目的であれば、従業員がどれくらい残業をしているのか、またそれぞれが、どれくらいの仕事を持っているのかなど、現状を分析します。

現状を分析出来たら、目指すものとのギャップを認識し、そのギャップが生じている原因、課題を理解していきます。

残業時間が多いのは、単に仕事量が多いからなのか、仕事のやり方が効率的ではないからなのか、または会社に設置されているPCが古く、作業が遅くなってしまうからなのかといった、原因や課題を見つけていきます。

そして、最後にうち手を考えます。

うち手を考える際には、具体的なアクションをあげられることと、なぜそのアクションなのかをクリアに説明できることが大切です。

最近では、何曜日はノー残業デーのような制度を設定しているところも増えています。

しかし、もともと仕事量が多いために残業しているという場合では、ノー残業デーを設定したとしても、他の日にしわ寄せがきてしまうだけで、根本的な解決にはなりません。

そのため、一人当たりの仕事量を減らすために、新しい従業員を雇う、全員が効率的に仕事が出来るようにマニュアルを作成するように、そのアクションを取る理由も説明できる必要があります。

ここまで紹介してきた通り、クリティカルシンキングは、①目指すものを定義する②何が問題なのかをクリアにする③打ち手を考えるの3ステップで進んでいきます。

この記事では、それぞれのステップについて簡単に解説していきましたが、本書では実例も交えて、より深いところまで解説されています。

そのため、もっと深くクリティカルシンキングについて学びたいという方は、ぜひ本書を読んでみて下さい!

 

実践型クリティカルシンキングを読んだ感想

 

クリティカルシンキングに限らず、思考法について学ぼうとしたときに、よく分厚い本や難しそうな本を買ってしまうことが、私にはよくあります。

まだよくわかっていないのに、難しい本を読み、分かった気になっているだけで、何の役にも立っていない

おそらく、私と同じような経験がある方がいると思います(笑)

そのため、本書を読んで、改めて「入門書から読むことの大切さ」を痛感しました。

これまで、私自身クリティカルシンキングについて、いまいち理解できていませんでしたが、本書を読むことで、どうすればいいのかを実践レベルで理解することができました。

クリティカルシンキングをこれから学びたいと思っている方や、これまでにクリティカルシンキングについての本を読んだけど、いまいち理解できなかったという方は、ぜひ本書読んでみて下さい!

 


ではでは。

 

 

 

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