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要約&書評

【要約&書評】マッキンゼー×最新脳科学 究極の集中術

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今回は、田中伸明さん著の『マッキンゼー×最新脳科学 究極の集中術』を紹介していきます!

本書は、脳神経科医による著者によって、脳科学的に正しい集中力の高め方について書かれています。

また本書では、集中力を高める方法に加えて、うつ病などの精神疾患を患ってしまっている人の思考を健康な思考へと回復させるための方法も書かれています。

そのため、単に集中力がないという方に加えて、メンタル的にキツく、何事にも集中することができないという方にも役立つ1冊です。

この記事では、本書の中から集中力を上げるための、どんな人でもやるべきことについて紹介していきます!

 

youtubeではアニメーションを使った解説動画をあげています!

よろしければ、こちらからご覧ください!!


 

究極の集中術の要約

脳が集中する仕組みとは?

私たちの1日の行動は、ほとんどが無意識化で行われています。

私が以前に紹介した、茂木健一郎さん著の『意思決定が9割よくなる無意識の鍛え方』では、私たちの行動の9割は無意識であると言われています。

いきなりですが、皆さんは自転車をどうやって乗っているでしょうか?

おそらく、乗り方をうまく言語化することは難しいのではないでしょうか?

それは、私たちは自転車を無意識に乗ることができているからです。

逆に、一つ一つの動作を意識しながら自転車を漕ぐことは難しいと思います。

自転車以外にも、1日の行動のほとんどが意識をせずに行われています。

そのため、集中力を高め、1日の生産性を爆上げするためには、この無意識に注目する必要があります。

そこで無意識を理解するために大切なのが、脳の3つのモードです。

私たち人間の脳には、ワーキングメモリネットワーク、デフォルトモードネットワーク、セイリエンスネットワークの3つにモードがあります。

まずワーキングメモリネットワークでは、意識的な作業を行います。

そして、ワーキングメモリネットワークが活動していない間は、デフォルトモードネットワークが働いています。

このデフォルトモードネットワークが働いている状態が無意識であり、私たちは1日のほとんどをデフォルトモードネットワークで過ごしています。

最後にセイリエンスネットワークとは、デフォルトモードネットワークからワーキングメモリネットワークへ切り替える時に働きます。

この3つのモードのうち、デフォルトモードネットワークが私たちにとって通常モードになります。

またデフォルトモードネットワークでは、ワーキングメモリネットワークよりも10倍のエネルギーを消費しています。

そのため、デフォルトモードネットワークを上手く活用して、大量のエネルギーを使うことによって、高いパフォーマンスを発揮することができます。

ですが、私たちは、仕事や勉強などで、「集中しなきゃ!」と意識的に集中をしようとします。

これは通常モードではない、ワーキングメモリネットワークを使おうとしている状態であり、非効率的です。

そのため、意識的に使わなければいけないワーキングメモリネットワークではなく、無意識で働いているデフォルトモードネットワークを使っていきましょう!

続いては、そのデフォルトモードネットワークを有効活用するための方法を紹介していきます!

 

デフォルトモードネットワークを有効活用する方法

今回は紹介する、デフォルトモードネットワークを有効活用する方法は、次の3つです。

 

①集中力を阻害するものをなくす

②安全性を確保する

③マインドフルネス

 

まず脳のデフォルトモードネットワークを有効活用するためのは、集中力を阻害するものをなくすことが大切です。

私たちの集中力を阻害するものの代表格として、スマホが挙げられます。

勉強や仕事中にスマホが視界に入ってしまうと、「LINE着てないかな?」「早くゲームしたいな」など、無意識に関係のないことを考えてしまいます。

その結果、集中できなくなってしまうのです。

そのため、まずは仕事や勉強に関係のないものは、全て視界に入らないようにしましょう。

また、高い集中力を保つためには、安全性を確保することも大切です。

皆さんも、怖い上司から常に監視されている状態では、集中することができないと思います。

このような環境では、セイリエンスネットワークが発動して、ワーキングメモリネットワークへと切り替わってしまうため、集中力が途切れてしまいます。

そのため、あなたが心理的安全性を感じられる環境作りをすることが大切です。

これまで紹介してきた、集中力を阻害するものを視界から遠ざける、安全性を確保するの2つの方法で集中力を高めることができます。

しかし、デフォルトモードネットワークにおいて1つ注意点があります。

それは、ふと頭の中で浮かんでくる不安です。

皆さんは仕事中に、「今朝は上司に怒られてしまったな」「この仕事で失敗してしまったな」と考えてしまった経験はないでしょうか?

不安以外にも、「今日のお昼ご飯は何にしようかな?」など、無意識に仕事以外のことを考えてしまった経験は誰しもあると思います。

デフォルトモードネットワークでは、常に思考が働いており、放っておくと、どんどんと関係のないことばかり考えてしまうようになります。

これでは、仕事や勉強に集中することはできませんよね?

そこで、無駄なことがばか考えてしまうデフォルトモードネットワークを調教するために、マインドフルネスをしていきましょう!

マインドフルネスは少し前から流行っており、実際に大企業の社長や数々のエリートが日々の習慣として取り入れていることで有名です。

そして、このマインドフルネスをすることによって、ワーキングメモリネットワークの活動により、デフォルトモードネットワークの活動を制御して、無駄な思考を抑えることができます。

本書では、マインドフルネスのやり方がいくつか解説されていますが、今回は簡単にできる方法を紹介していきます。

それが、呼吸の観察です。

マインドフルネスは、最初は3〜5分程度から始めていきましょう。

呼吸の観察では、お腹に手を当てて、ゆっくりと鼻から息を吸い、口から吐き出していきます。

この際に、お腹が膨らんだり、凹んだりするのを感じましょう。

さらに呼吸をする時は、1, 2, 3, 4と心の中でカウントをして、肺が空気でいっぱいになったなど体の感覚に意識を向けていきましょう。

そして、体が徐々にリラックスしていくことを感じます。

最後に時間になったら、ゆっくり目を開けます。

以上でデフォルトモードネットワークによって起こる無駄な思考を抑制することができます。

ここまでデフォルトモードネットワークを有効活用するための方法を3つ紹介していきました。

もちろん、紹介してきた通り、デフォルトモードネットワークを活用することは大切です。

しかし、前提として体調を整える必要があります。

いくら環境を整えたり、マインドフルネスをしたしても、二日酔いであったり、体の調子が悪ければ、集中することができませんよね?

そこで最後に、集中力を高める上で大切な体調管理について紹介していきます。

 

セロトニンを分泌せよ!

集中力を上げるための体調管理に必要なのが、セロトニンを分泌することです。

ストレスや睡眠についての本を過去に読まれたことがある方であれば、セロトニンについて知っていると思います。

セロトニンが分泌されることによって、デフォルトモードネットワークやワーキングメモリネットワークが働く脳の部分が安定するようになります。

脳が安定すると精神が安定するようになり、高い集中力を発揮することができるようになります。

そこで今回は、セロトニンを分泌させる方法を2つ紹介してきます。

まず1つ目が、1日30分以上、太陽の光を浴びるです。

最近では、在宅ワークが普及したことによって、一切外に出ることなく1日を終えてしまう人もいるかもしれません。

ですが、それではセロトニンが分泌されず、高い集中力を発揮することができません。

そこで、まず起きたら、5分間だけでもいいので日光を浴びましょう。

その後、休憩がてら外やベランダに出て日光を浴びて、合計30分は日光を浴びる時間を作りましょう。

窓から日光が入ってくるお家であれば、窓から半径1メートル以内にいれば、外にいるのと同じ効果が得られると本書では書かれています。

どうしても外に出るのがめんどくさいという方は、仕事を窓際で行うのも手です。

この太陽の光を浴びることは、最も簡単にできる方法です。

さらに、起きてから太陽の光を浴びることで、体内時計をリセットさせることができるので、より集中力を高めることができます。

そのため、まずは毎日太陽の光を浴びることから始めていきましょう!

では続いて紹介するセロトニンを分泌する方法が食事です。

セロトニンを分泌するためには、トリプトファンとビタミンB6を摂取することが大切です。

本書では、簡単にトリプトファンが取れる食材としてバナナが、ビタミンB6は玄米がオススメされています。

他の食材からも摂ることができますが、バナナと玄米であれば、簡単に毎日摂取することができると思いますので、試してみてください!

先ほども紹介した通り、セロトニンを分泌することによって、脳と精神が安定して、高い集中力を発揮することができます。

さらに、日中に分泌されたセロトニンは、夜には睡眠ホルモンであるメラトニンに変わり、睡眠の質を高めてくれます。

睡眠の質が高まれば、日中の集中力がさらに上がるという好循環を作ることができます。

本書では、この記事で紹介したこと以外にもセロトニンを分泌するための方法が解説されていますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください!

 

究極の集中術を読んだ感想

 

集中力の上げ方というと、手軽なテクニックを期待されていた方も多いかもしれません。

ですが、本書で書かれている方法は、すぐに出来る裏技テクニックというよりも、集中力の土台となることについて書かれています。

そのため、すでに知っているという方も多かったかもしれません。

私も実際に読んでいて知っている内容が多かったのですが、とはいえ全て実践できているわけではありません笑

知っているけど、やってなかった、最近サボっていたなというポイントがいくつもありました。

そのため、私にとって本書は良い復習になりました。

これまで集中力の上げ方について学んだことがないという方には、本書は、一番重要な土台を身につけるため役立つ1冊だと思います。

集中力を爆上げして、毎日の仕事や勉強をどんどん終わらせたい!という方は、ぜひ本書、『マッキンゼー×最新脳科学 究極の集中術』を読んでみてください!


ではでは。

 

 

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