皆さんは、自己肯定感が高いでしょうか?
往々にして、日本人は自己肯定感が低いと言われます。
それを裏付けるかのように、書店には自己肯定感を高める本がたくさん並んでいます。
私のチャンネルでも、過去に自己肯定感について書かれた本を紹介してきました!
実際に自己肯定感について書かれた本を読んで実践したことで、人生が変わった!という方もいらっしゃると思います。
しかし、一方で自己肯定感を上げようと頑張ったけど上手くいかなかった、自己肯定感を上げることに疲れてしまったという方もいると思います。
今回紹介する、辻秀一さん著の『自己肯定感ハラスメント』は、そういった方の苦しみを取り除いてくれる本です!
本書は、日本で唯一のメンタルトレーニング専門ドクターである辻先生が書かれた、あなたの心を守る1冊です。
この記事では、なぜ自己肯定感があなたを苦しめるのか?と、あなたの心を守る自己存在感について紹介していきます!
youtubeでは、アニメーションを使った解説動画をあげています!
よろしければ、こちらもご覧ください!!
自己肯定感ハラスメントの要約
なぜ自己肯定感があなたを苦しめるのか?
なぜ自己肯定感が、あなたを苦しめているのか?
それは、自己肯定感を上げるために頑張ることが、かえって苦しみをうみ、あなたを消耗させてしまうからです。
皆さんは、自己肯定感を上げるために頑張っていることはあるでしょうか?
自己肯定感を高めるための方法として、「成功体験を積む」という方法がよく挙げられています。
しかし、本来、成功とは掴むことが難しいものです。
社会では、成功は数少なく、失敗が多くを占めています。
また、成功とは、どこからが成功なのでしょうか?
有名になることでしょうか?お金持ちになることでしょうか?
世の中で成功と言われているものの多くは、世間の常識で決まっているものです。
成功を追い求めている限り、誰かが決めた尺度を当てはめながら生きていかなければいけません。
さらに、常に上には上がいます。
皆さんが、ダイエットを成功させたとしても、あなたよりも体型の良い人は、まだまだいます。
周りと比較してしまうと、どうしても、自分の成功体験が成功だと感じられなくなってしまいます。
私は実際に、周りと比較してしまったことで、好きだった英語が嫌いになってしまった経験があります。
大学時代に英語学習にハマり、そこから英語を毎日学び続けていました。
その結果、TOEIC975点と英検1級をとることができました。
そこから大学卒業後は、自分の夢であった英語講師になり、マンツーマンで英語を教えていました。
大好きであった英語を仕事にすることができ、目標であった英語講師になることができたため、入社前は自己肯定感が爆上がりしていました笑
しかし、入社すると、私よりも英語ができる講師の方は多くいました。
むしろ私は、その会社の中では英語力が低い部類でした。
その中で、次第に「自分は英語講師をやっていていいのか?」と疑問を持つようになり、英語講師を辞めてしまいました。
それをきっかけに、5年以上、毎日続けていた英語学習も辞めてしまいました。
今振り返ると、大学時代は好きで続けていた英語を、社会人になり、周りと比較するようになったことがきっかけで、しんどくなり、自己肯定感が下がってしまったのだと思います。
今では、別の英語を使う仕事に就いており、当時の挫折からは立ち直ることができています!
また、自己肯定感は上がったり下がったりと変動します。
そのため、常に自己肯定感を上げるためには、成功体験を積み続けなければいけません。
成功自体が難しいものなのに、さらに上には上がいるとなると、成功体験を積み続けることは、本当に大変なことだと思います。
もし成功体験を積むことができなくなってしまったら?
おそらく中には、そういった理由から]内心は苦しいと思っていても、自分に嘘をついて、ポジティブに考えようとしてしまう人もいると思います。
そういった方は、自己肯定感を高めるためには、否定をしてはいけない、全てをボジティブに考えなければいけないという、自己肯定感の呪縛にはまってしまっていないでしょうか?
自己肯定感の呪縛にはまってしまうと、本当に自己肯定感が上がることはなく、ただ苦しい時間が続くだけです。
その結果、内心は自己肯定感ダダ下がりなのに、無理にポジティブに振るわなければいけなくなってしまいます。
そんなのは、想像しただけでも苦しい生き方ですよね?
しかし、現代では自己肯定感が高いことが正義であり、低いことが悪だと考えられています。
だからこそ、自分を偽ってでも、自己肯定感が高いフリをしてしまう人が出てきてしまうのだと思います。
もちろん、自己肯定感を上げることで、人生がうまくいくようになった人もいると思います。
ですが、中には自己肯定感を上げることに囚われてしまい、逆に自己肯定感を下げてしまっている人がいることも事実だと思います。
そこで本書では、自己肯定感ではなく、自己存在感を持て!と書かれています。
自己存在感を持つことで、あなたは自己肯定感の奴隷から解放されます。
続いて、その自己存在感について紹介していきます!
自己肯定感ではなく自己存在感を持て!
自己存在感とは何なのか?
自己存在感とは、自分の“ある“に目を向けて、大切にすることです。
お金や地位など、自分の外で作られた成功に目を向けていると、どうしても苦しい生き方になってしまいます。
そこで、あなたの中にすでに“ある“ものに目を向けて、それを大切にしていきましょう!
自己肯定感を上げるためには、今は“ない“成功体験を求める必要があります。
しかし、自己存在感を持つためには、今“ある“ものに目を向けていきます。
あなたのできること、好きなもの、生きる目的、感情、優しさ、思いやりといったように、あなたがすでに持っているものはたくさんあるはずです。
成功や肯定といった認知的なものに目を向けるのではなく、あなたの質や心といった非認知的なマインドに目を向けることで、あなたの心を豊かにすることが出来ます。
自己存在感は、自己肯定感と違って、上がる・下がるといった評価がありません。
そのため、無理に成功体験を積もうとしたり、常にポジティブにふるまったりする必要がありません。
自己存在感は評価されるものではなく、持つものです。
すでにあなたの中に“ある“ものに目を向けて、大切にすることで自己存在感を持つことができます。
そのため、今この瞬間からあなたは自己存在感を持つことができます。
中には、自己存在感を持つと、向上心がなくなり、頑張らなくなってしまうのでは?と思われるかもしれません。
しかし、自己存在感とは決して、怠けるためのものではありません。
自己存在感は、今の自分に目を向けて、今この瞬間を一生懸命生きるためのものです。
ここでは、成功や失敗といった結果よりも、自分のできることを一生懸命やることの方が大事です。
今この瞬間を一生懸命に生きることで、他者からの評価や、他者との比較に振り回せなくなります。
その結果、あなたの心は整い、ご機嫌に生きることができます。
また、ご機嫌に生きることができれば、他者にも優しく接することができ、人間関係も良好になります。
自己存在感を持つことで、自分がご機嫌になるだけでなく、周りの人もご機嫌にすることができるのです!
では、最後にそんな自己存在感の育み方を紹介していきます!
自己存在感の育み方
自己存在感を持つためには、①気づく②自分の内側に脳の意識を向けるの2つが特に大切です。
まずはあなたが、「自己肯定感主義に陥ってしまっている」ことに気づくことが大切です。
皆さんは、これまでの自己肯定感を上げるために、無理に他人と比べたり、つらくてもポジティブに振舞ったりしてしまった経験はないでしょうか?
自己肯定感主義に陥ってしまっている自分に気づくことで、成功や他者からの評価といった認知的なものに囚われてしまうことを防ぐことができます。
そして、「自己肯定感主義に陥ってしまっている自分」に気づくことが出来たら、あなたの内側に目を向けていきます。
先ほども紹介した通り、自己存在感を持つためには、あなたの”ある”を目を向けることが大切です。
本書では、一人でも出来る自己存在感を育むための質問が用意されています。
この記事では、その中でも特に私が重要だと思ったものを、5個、厳選して紹介していきます。
①自分の好きなものを、できるだけたくさんあげる
②自分はどうありたいのかを考える
③自分がワクワクした体験やワクワクすることを書く
④自分ができることを月に10個、書き出してみる
⑤月に1回、自分が変化したこと、成長したことを書き出してみる
『自己肯定感ハラスメント』より
これらの質問に答えることで、あなたがすでに色んなものを持っていることに気づくことができると思います。
私たちは、「あれが欲しい、これが欲しい」と不足しているものに目がいきがちです。
自己肯定感を高め続けるためには、「足るを知る」ことは許されません。
常に不足を埋め続けなければいけません。
その結果、あなたを消耗してしまうのです。
だからこそ、自分がすでに持っているものに目を向けて、それを大事にしていきましょう。
そうすることで、他人の評価に左右されない、あなただけの評価軸を持つことができます!
あなただけの評価軸を持つことができれば、あなたは自己肯定感の奴隷から解放されます。
本書には、自己存在感を持つための方法が、今回紹介した方法以外にもたくさん書かれています。
興味のある方は、ぜひ本書でチェックしてみてください!!
自己肯定感ハラスメントを読んだ感想
私自身、自己肯定感が低かったこともあり、自己肯定感についての本をいくつか読んで実践してきました。
その中で、自己肯定感を上げることができ、以前よりも前向きに生きることができました。
しかし、本書にも書いてある通り、自己肯定感を上げるために頑張りすぎてしまい、自分を消耗してしまったことがあったことも事実です。
その時に、自分の”ある”に目を向ける、自己存在感を知っていたら、もっと楽に生きることができたと思います。
本書では、自己肯定感が否定的に書かれていますが、私個人としては、自己肯定感は大切だと思います。
ですが、それと合わせて自己存在感を持っておくことで、より人生が充実したものになると思います。
これまで自己肯定感に苦しんできたという方は、ぜひ本書、「自己肯定感ハラスメント』を読んでみてください!!
ではでは。