今回は、岩田圭弘さん著の『数値化の魔力 ”最強企業”で学んだ「仕事ができる人」になる自己成長メソッド』を紹介していきます。
皆さんには、頑張っているのに仕事で結果が出せない、どうすれば仕事で結果を出せるようになるのか分からないといった悩みはないでしょうか?
本書は、そういった方に役立つ1冊です!
キーエンスの社員は、日本の平均の社員の約20倍の利益をたたき出していると言われています。
もしかしたら、それはキーエンスは優秀な人材を多く集めているからだと思われるかもしれません。
しかしキーエンスの営業は新卒採用が中心であり、しかも学歴は重要視されていません。
キーエンスの社員が他と比べて圧倒的な結果が出せるのには、キーエンスがどんな人材でも短期間で圧倒的な結果が出せる人に成長させられるからなのです。
そのため、キーエンスでは1年で他社の10年選手が育つと言われています。
では、なぜそれほどキーエンスの社員は急成長することができるのか?
それは、キーエンス独自の数値化による仕事術があるからなのです。
本書では、キーエンスに新卒で入社して、新人ランキングで1位をとったのち、3期連続で全社営業ランキング1位を獲得された著者によって、キーエンスの数値化の魔力について書かれています。
この記事では、その本書の中から、そもそも仕事の結果とは何なのか?また仕事の結果をだすための数値化について紹介していきます!
数値化の魔力の要約
仕事の結果とは?
本書で紹介されているキーエンスの数値化を実践することで、仕事の結果を出せる人になることができます。
では、そもそも仕事の結果とは何なのか?
本書では、仕事の結果とは、確率によって生まれると書かれています。
一番分かりやすい例は、営業などの販売職だと思います。
営業の目的は商品を売って、売上を上げることです。
この売り上げは、アプローチできた顧客の総数✖購入率で決まります。
そのほかにも、マーケティングであればコンバージョン率、人事であれば採用率、離職率、Youtuberであれば動画のクリック率、リピーター率など、どんな仕事も確率を最大化することで結果を出すことができます。
そして、ビジネスでは、基本的に相手がいます。
相手の行動を、全て自分の思い通りにすることはできません。
相手が商品を買ってくれるか、契約してくれるかは、最終的には相手次第であり、未知数な部分があります。
だからこそ、数値化によって、何がコントロールできて、何がコントロールできないのかを見極め、コントロールできるところにフォーカスして、確率を最大化していくことが大切なのです。
コントロールできるところだけに自分のリソースを最大限使うからこそ、キーエンスの社員は短期間で結果を出す人に成長することができるのです。
では、確率を最大化するためにはどうすればいいのか?
本書では、この確率をさらに分解すると、行動の量✖行動の質になると書かれています。
まず行動を起こさないことには、始まりません。
営業であれば売り込みに行く顧客の数を増やし、アプローチできた顧客の総数を増やす必要があります。
ですが、いくら数をふやしたところで、購入率が0であれば意味がありません。
そこで、どのように売り込むのかという、行動の質が重要になります。
このように、本書で書かれている確率とは、行動の量と行動の質のことであり、この両方を高めることで、確率の最大化を目指していきます。
そして、確率を最大化することができれば、結果も最大化することができるのです。
続いては、行動の量と行動の質を高めるための、キーエンスの数値化について紹介していきます。
キーエンスの数値化とは?
行動の量と行動の質を高めるためのキーエンスの数値化は、次の3ステップで行っていきます。
①数字で「自分の行動」を見える化する
②数字から「行動の量」のボトルネックを見つける
③数字から「行動の質」のボトルネックを見つける
『数値化の魔力』より
それぞれのステップについて、これから詳しく紹介していきます。
まずは①数字で「自分の行動」を見える化するです。
行動とは、結果に至るまでのプロセスです。
営業であれば受注という結果に至るまでのプロセスは、DM→電話→アポ→商談→商談化になります。
私のyoutubeの場合は、チャンネル登録者数に至るまでのプロセスは、動画を上げる→皆さんの画面に私の動画が表示される(インプレッション数)→動画を視聴する(再生回数)→チャンネル登録をする
このように、まずは結果に至るまでのプロセスを分けて、自分の行動を見える化することが大切です。
その理由は、結果はそのままではコントロールすることができないからです。
私がいくらチャンネル登録者数を増やしたいと思っていたとしても、動画を見て下さっている皆さんを動かして、チャンネル登録させることは不可能ですよね?
登録してくれるかどうかは、皆さん次第であり、最終的な決断を私がコントロールすることはできないのです。
営業だって、受注数を上げろと言われても、実際に受注をするのは相手であり、自分でコントロールできるものではないのです。
このように、チャンネル登録者数を増やす、受注数を増やすという結果だけを見てしまうと、何をすればいいのかがみえてきません。
そこで結果に至るまでのプロセスを分けてあげて、自分がコントロールできる部分はないかを探すことが大切なのです。
そして、分解したプロセスについて日々の行動を数字で記録いきます。
実際に私が9月と10月に投稿した動画の30日間の記録は次の通りなります。
9月
投稿数 | インプレッション数 | 再生回数 | チャンネル登録者数 |
14 | 287132 | 18706 | 110 |
10月
投稿数 | インプレッション数 | 再生回数 | チャンネル登録者数 |
16 | 229457 | 14891 | 106 |
この結果をみると、10月に投稿した動画は9月のものと比べて、チャンネル登録者を獲得することができていません。
その理由は、投稿数は増えたのに、インプレッション数と再生回数が減っていることが原因であると考えられます。
そのため私がやることは、投稿数を上げることよりも、インプレッション数を上げることです。
このように、実際に数値化することによって、自分の現状を客観的にみることができ、今の自分には何が足りていないのかが明確になります。
逆に数値化をしていないと、何に力を入れればいいのか分からず、真の原因はインプレッション数の減少にあるのに、動画の本数を増やすことばかりに力を入れてしまい、質の悪い動画を多く出してしまい、ますます伸びなくなってしまうなんてことにつながってしまいます。
今回は9月と10月を比べて考えていますが、実際の仕事では毎月の目標売上など、決まっている数字があると思います。
先月との比較だけでなく、目標数値と比べることで、目標とする結果に対して、今の自分は何が不足しているのかが見えてきます。
そうすることで、毎月何となく今月の目標を達成した、達成できなかったというフワッとした状態から、今月はここが伸ばせたから目標を達成できた、この部分が足りなかったから達成できなかったという状態にすることができ、最短で結果を出す人に近づくことができます。
そのため、まずは結果までのプロセスを分けて、自分の行動を数値化して、今の現状を把握していきましょう。
続いてのステップが②数字から「行動の量」のボトルネックを見つけるです。
自分の行動を見える化したら、まずは自分の行動の量が不足している部分を考えていきましょう。
最近では、量よりも質が大事だという考えも多くなっていると思いますが、本書ではまずは行動の量に手をつけるべきであると書かれています。
その理由は、行動の質よりも行動の量を増やす方が容易であり、客観性が高いからです。
行動の質というと、私の場合は紹介する本の選定、タイトルのつけ方、魅力のサムネイルの作り方など、原因として考えられるものが多くあります。
複数の原因が考えられてしまうので、本当の原因がどこにあるのかを、100%正確に明確にすることはできないのです。
ですが、行動の量は一つに絞ることができます。
私の場合は投稿数です。
先ほどは、9月と10月の結果を比較した結果、投稿数よりも動画一本あたりのインプレッション数を上げることが良いのではないかと考えました。
ですが仮に本来は月に20本動画を上げる力があるのに、16本しかあげられていにないということであれば、当然投稿数に原因があると考えることができます。
そして量を増やすことは、自分の行動次第で容易に増やすことができるのです。
では、どのように行動の量のボトルネックを見つけていけばいいのか?
その方法が比較です。
比較する方法は、①目標②過去③他人の3つの軸があります。
先ほど私は9月と10月という過去の比較をしました。
他にも、目標とする数値を定めて比較をしたり、他の人の数値と比べて比較することで、自分の不足している行動を見つけることができます。
特に仕事では、結果を出している人の数値と自分の数値を比べることで、なぜ自分が結果を出せていないのかが見えてきます。
また結果を出している人に、その行動量を増やすために工夫しているところはどこかアドバイスをもらうことで、効果的に行動量を増やすことができます。
そのため、行動の量のボトルネックを見つけるためには、①目標②過去③他人の3つの軸を使って比較していきましょう。
そして最後のステップが③数字から「行動の質」のボトルネックを見つけるです。
質よりも量を増やす方が簡単ですが、量を増やすのには限界があります。
私も毎月30冊本を読んで、毎日投稿することは、本業がある以上、実現不可能です。
そこで行動の量を最大限まで高めることができたら、次は行動の質を高めて確率の最大化を目指していきます。
行動の質のボトルネックを見つけるために注目すべき数値が、転換率です。
Youtubeの場合は、転換率とはインプレッションからどれほど再生につながったのか、また再生数からどれほどチャンネル登録につながったのかという数値です。
先ほどの9月と10月の結果をもとに転換率を出すと次のようになります。
9月
投稿数 | インプレッション数 | 再生回数 | チャンネル登録者数 | |
合計 | 14 | 287132 | 18706 | 110 |
転換率 | 6.5% | 0.5% |
10月
投稿数 | インプレッション数 | 再生回数 | チャンネル登録者数 | |
合計 | 16 | 229457 | 14891 | 106 |
転換率 | 6.4% | 0.7% |
このように転換率を求めてみると、10月に投稿した動画は、9月の動画と比べて、インプレッションから再生への転換率はほぼ同じ、再生からチャンネル登録への転換率は上昇していることが分かります。
ということは、ボトルネックになっているところは、投稿数に対してインプレッション数が減っていることであることが分かります。
そのため、インプレッション数を高めるために、タイトルやサムネイルの作り方といった質を高めることが、チャンネル登録者数を伸ばすことにつながるのではないかと考えることができます。
この行動の質のボトルネックを見つける方法は、行動の量のときと同じで比較です。
転換率の目標、過去の転換率、他人の転換率の3つの軸をもとに比較していきましょう。
ここまでキーエンスの数値化の3ステップの基礎的な部分を紹介してきました。
本書では、ボトルネックを見つける方法が細かく解説されていたり、ボトルネックの対処法の考え方についても解説されています。
そのため、キーエンスの数値化をみにつけて仕事で活躍したいという方は、ぜひ本書を読んでみて下さい!
本書では、この動画では紹介しきれていない、圧倒的な結果を出す人になるための数値化の技術について、まだまだ解説されています。
そのため、頑張っているのに結果がでないという方や、結果を出せる人になって、会社で活躍したいと考えている方は、ぜひ本書を読んでみて下さい!
『数値化の魔力 ”最強企業”で学んだ「仕事ができる人」になる自己成長メソッド』の購入はこちらから!
ではでは。