今回は、和田秀樹さんの著の『仕事も対人関係も落ち着けば、うまくいく』を紹介していきます!
皆さんには、人前で話すと緊張でうまく話せなくなってしまう、強い不安を感じてしまうといった悩みはないでしょうか?
本書はそういった方に役立つ1冊です!
本書の著者である和田さんは、精神科医としてご活躍されており、これまで『どうせ死ぬんだから』『70歳が老化の分かれ道』など、さまざまなベストセラーも書かれています。
本書では、そんな著者によって、どうすれば焦らずに本番で本領を発揮することができるのか、心を落ち着かせる方法が解説されています。
この記事では、その本書の中から、緊張する心のメカニズム、不安は準備不足からくる、心を落ち着かせる方法の3つを紹介していきます!
仕事も対人関係も落ち着けば、うまくいくの要約
緊張する心のメカニズム
試験前に緊張してしまう、仕事で大切な商談やプレゼンの時に、強い不安を感じてしまうなど、平常心を保てなくなってしまう場面はあると思います。
中には、平常心が保てなかったことで、本来の力を発揮することができず、思うような結果を得ることができなかった方もいると思います。
では、なぜ平常心を保つことができなくなってしまうのか?
自分はみんなの前で話すのが苦手、偉い人が前にいるからと、周囲やその周りの人が原因だと考えてしまうかもしれませんが、実は自分自身の考え方に原因があることが多いのです。
本書では、平常心が保てなくなる心のメカニズムを、複数紹介していますが、この記事ではその中から3つを厳選して紹介していきます。
1つ目は、目先のことしか見えていないことです。
試験や面接などで、強く緊張してしまうのは、ここで落ちたら終わりだと考えてしまうからです。
もちろん、試験や面接は、大事な場面ではありますが、仮に落ちたとしても、そこで人生が終わりになるわけではありません。
高校受験で失敗したなら、大学受験で挽回することはできますし、大学受験で失敗しても、就活で挽回することはできます。
また就活で失敗したとしても、その後必要なスキルや知識を身につけていけば、希望の職種につくことはできるはずです。
それにも関わらず、目先のことに囚われてしまうと、「ここで落ちたら自分はおしまいだ」と悲観的に考えてしまい、平常心を保つことができなくなってしまうのです。
続いて2つ目は、心のメカニズムが、人目を気にしすぎてしまうことです。
実際に、人の前の立つことが苦手だという人も多くいると思います。
人目を気にしすぎてしまうと、「こんなことをいったら、周りからの評価が下がってしまうのでは?嫌われてしまうのでは?」と考えるようになってしまい、平常心ではいられなくなったしまいます。
人目を気にしすぎてしまうのには、大きな原因として、自意識過剰になってしまっていることが挙げられます。
人は、あまり他人のことをよくみていません。
それにも関わらず、自分は周りから見られていると勝手に思い込んでしまうことで、人目を気にするようになってしまうのです。
続いて3つ目の心のメカニズムが、自分をよく見せたいというものです。
人目をよく見せたいという欲望には、メリットとデメリットがあります。
まずメリットは、周りを気にすることで、自分を律することができ、作業効率が高まることです。
職場では、仕事ができる人だと思われたいという感情から、仕事を頑張っているという方もいると思います。
一方でデメリットは、人目を気にすることで、失敗を恐れる気持ちが強くなってしまい、自分の力を発揮することができなくなってしまうことです。
そのため、自分をよく見せようとすることは、うまく活用することができれば、生産性を上げることができますが、人目を気にすることにもつながってしまい、失敗を招いてしまうこともあるのです。
以上が、平常心を保てなくなってしまい、心のメカニズムです。
平常心を保てなくなってしまうのは、これまで紹介してきたような、自分の考え方が原因になっていますが、自らの準備不足によっても引き起こされます。
続いては、その平常心が保てなくなってしまう準備不足を紹介していきます!
不安は準備不足からくる
著者は本書の中で、緊張や不安を感じる人には、それらを恐れている割には何も対策していないという共通点があると本書で書かれています。
私も以前、社会人むけの英語講師をやっていたことがありましたが、緊張してしまうことに悩んでいました。
その時を今になって振り返ってみると、確かに「これで完璧だ」と思えるほど準備ができていたわけではありませんでした。
おそらく、プレゼンや仕事などで不安や緊張に悩んでいる方の中には、私と同じように準備不足だったという方も多くいると思います。
本書では、このように平常心が保てなくなってしまう準備不足をいくつか紹介していますが、この記事では2つを厳選して紹介していきます。
まず一つ目が、事前に解決策を用意していないことです。
たとえば、人の前で話すことに緊張をしてしまう場合、うまく話せずに噛んでしまう、話す内容を忘れてしまうといった、リスクが挙げられると思います。
そういったリスクに対する解決策を事前に用意することができれば、平常心が保てなくなってしまう要因を取り除くことができるのです。
しかし、解決策を用意しないことで、漠然と不安や緊張を抱えたまま、本番に臨んでしまうと、思ったような結果を出すことができなくなってしまいます。
続いて2つ目の準備不足が、準備やリハーサルをしていないことです。
先ほども話した私の英語講師時代の不安や緊張は、まさに十分なリハーサルができていないことが原因でした。
人前で話すことが苦手だという方は多くいますが、そのほとんどは十分な準備やリハーサルができていないのです。
ケネディ大統領やスティーブ・ジョブズなど、名演説家、伝説のスピーチと言われる方は、最初から話すことがうまかったわけではなく、繰り返し繰り返し練習をしていた結果、そう言われるようになったのです。
そのため、人前で話すことが苦手、緊張でうまく話せないという場合は、原稿を用意して、繰り返し話す練習をすることで、改善させることができます。
以上が、今回紹介した、平常心が保てなくなってしまう準備不足です。
自分にも心当たりがあるという方は、ぜひ次からは入念に準備をすることを意識してみてください!
心を落ち着かせる方法
本書では、心を落ち着かせる方法として、次の3ステップを紹介しています。
①誤った先入観を変える
②誤った考え方を変える
③誤った行動を変える
『仕事も対人関係も落ち着けば、うまくいく』より
本書では、それぞれのステップについて、いくつかの具体的な方法が解説されていますが、この記事ではそれぞれのステップごとに1つずつ心を落ち着かせる方法を紹介していきます!
まずは、ステップ①の誤った先入観を変えるからは、失敗を織り込み済みにすることを紹介します。
緊張や不安によって平常心を保てなくなってしまう人の多くは、失敗を極度に恐れてしまう傾向にあります。
失敗を極度に恐れてしまうと、自律神経のバランスが崩れてしまうことにもつながります。
そのため、完璧に成功しなければいけないという考えを、最終的に成功すればいいという考えに転換させましょう。
そのためには、失敗を織り込みすみにすることが大切です。
事前に失敗を織り込みすみにしておけば、実際にアクシデントが起こった時にも、平常心が乱れることなく対応することができます。
また、この先にどんな失敗が起こり得るかを事前に考えて準備をしておくことで、不安や緊張に悩まされることなく進むことができます。
続いて、ステップ②の誤った考え方を変えるからは、緊張は悪いことではないと考えることを紹介します。
緊張を恐れる人は、「緊張をしてはいけない」「緊張するから失敗してしまう」と考えてしまっているかもしれません。
しかし、全ての緊張が悪いわけではありません。
緊張をしていないと、ミスが多くなってしまったり、パフォーマンスが上がらなくなってしまいます。
逆に、適度な緊張は、パフォーマンスを上げるのには役に立つものであり、いけないのは過度に緊張してしまうことなのです。
さらに、緊張してはいけないと考えるてしまうと、余計に緊張してしまうようになります。
そのため、心を落ち着かさせるためには、緊張をしてはいけないと考えないことが大切なのです。
最後にステップ③の誤った行動を変えるからは、逃げ場を用意しておくことを紹介します。
日本人は、我慢することが美徳だと考え、逃げることをよしとしない傾向があります。
もちろん、我慢して頑張らなければいけない場面もあると思いますが、全てのことに対してその考えを持っていると、不安感が強くなってしまい、最悪の場合は精神疾患を患ってしまうこともあります。
そのため、我慢しなければいけないと考えるのではなく、最悪の場合に逃げる場所を確保しておくことが大切です。
もし今の職場が辛いのであれば、転職をしたり、部署異動をすることもできます。
事前に逃げ場を考えておくことで、「最悪の場合は、逃げ場がある」と考えることができ、心に余裕が生まれます。
以上が、今回紹介する心を落ち着かせる方法です。
本書では、今回紹介した方法以外にも、さまざまな方法が紹介されていますので、ぜひ参考にしてみてください!
本書では、この記事では紹介しきれていない、緊張をほぐす方法がまだまだ解説されています。
そのため、緊張や不安によって、うまくいかないことが多いという方は、ぜひ本書を読んでみてください!
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ではでは。