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【要約&書評】瞬考 メカニズムを捉え、仮説を一瞬ではじき出す

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今回は、山川隆義さん著の『瞬考 メカニズムを捉え、仮説を一瞬ではじき出す』を紹介していきます。

本書は、エンジニア×戦略コンサル×ビジネスプロデューサーと異色のキャリアを歩んできた著者によって生み出された仮説を一瞬で生み出す瞬考と、新しく時代の職種であるビジネスプロデューサーについて解説されています。

そのため、本書を読むことで、これからの時代を生き抜くために必要なスキルと、やるべきことを知ることができます。

この記事では、本書の中から、なぜ瞬考が大切なのかと仮説を生み出すための基礎を紹介していきます!

 

瞬考の要約

なぜ瞬考が大切なのか?

瞬考とは、仮説を一瞬ではじきだすための思考法です。
この瞬考が大切な理由は、インターネットによりあらゆるものが繋がり、少数の選ぶ側と圧倒的多数の選ばれる側が生まれるからです。
選ぶ側とは、物事を実現していくビジネスプロデューサーであり、選ばれる側とは、それを実現するための一部を担当するスペシャリストです。
現在は、専門性を高めて市場価値を高めるという、スペシャリストを極める傾向があります。
しかし、現代は変化のスピードが早く、その時によって必要な専門性が変わってきてしまいます。
そのため、スペシャリストを選び、物事を実現していく、ビジネスプロデューサーになることが、これからの時代を生き抜く一つの方法になります。
そして、ビジネスプロデューサーには瞬考が必要になります。
なぜなら、人の心を動かすことができる仮説を考えられなければ、人をキャスティングすることが出来ないからです。
人を動かすことができる仮説を唱えれば、実現に必要な人が力を貸してくれます。
そういった人と、プロジェクトを完遂していくことで、徐々にあなたのネットワークが広がります。
ネットワークが広がると、周りから「あなたに聞けば、この問題はすぐに解決できそうだ」と思ってくれる人が増えます。
このサイクルをまわしていくことで、ビジネスプロデューサーとして、選ぶ側になることができます

知っているから仮説が湧く

では、人を動かす仮説を考えられるようにするには、どうすればいいのか?
やることは単純です。
とにかくインプットを積み重ねていきます。
仮説は、知っているからこそ、思い浮かぶのです。
みなさんも、全く知らない業界についての仮説は思い浮かばないですよね?
私は、You Tubeについての浮かびますが、アパレル業界について、これからヒット商品を出すための仮説を立てろと言われても、全く思い浮かびません。

そのため、さまざまなデータや事象をインプットして、そこから何らかのメカニズムを解明することで、仮説が思い浮かぶようになります。
例えば、現在絶大な人気を誇っている、YOASOBIは
小説を原作に曲をつくっております。
小説を原作に曲を作っているからこそ、ネタ切れがなく、かつ若い世代が書く小説を使うことで、若者が持つ感性を取り入れることができます。
そのため、いつまでも若者にうける曲を作り続けることができます。
さらに、ヨアソビのMVにはアニメーションが使われております。

原作は小説、アニメーションはアニメーター、作詞作曲はAyase、歌い手はikura、というように、すべてのパートが分業されており、この仕組みによって大ヒット作品を生み出しているのです。
このようにメカニズムを解明することで、ヨアソビを超える曲を作ろうと思ったら、アニメーションや原作となる小説を世界中から募集し、一番良いものを組み合わせればいいのでは?と仮説を立てることができます。
もちろん、ヒット曲を作り出すのは、こんな単純な話ではないと思いますが、情報をインプットして、メカニズムを解明するからこそ、仮説を出すことができます。
そのため、仮説を出せるようになるためには、まず情報をインプットすることが大切なのです。
もしかしたら中には、情報のインプットはAIがこれからやってくれるから、人間はやる必要がないと考える方もいるかもしれません。
しかし、自分に知識が全くなければ、AIに何を指示すればいいのか、またどのように指示をすれば欲しい答えがもらえるのかが分かりません。
さらに、普段から知識がインプットされているからこそ、仮説がはじき出せます。
そのため、自分自身の中には情報をインプットすることが大切なのです。
では、どのように情報をインプットすればいいのか?
本書では『会社四季報』を10年分丸暗記するとか、『日経ビジネス』や『日経コンピュータ』『日経エレクトロニクス』などのビジネス雑誌の記事や、そこに掲載されている広告を読むことがオススメされています。

多くの事例を頭にインプットすることで、一見無関係と思われる2つのものに、共通のメカニズムを見つけることができます。
これはアナロジーと呼ばれますが、アナロジーは仮説構築に大きく役立ちます。
アナロジーをすることによって、自分の知っている分野の知識を、自分の知らない分野に応用することができるからです。
そのため、会社四季報や、日経ビジネスなどを使って、たくさんの事例をインプットすることが大切なのです!

 

仮説は〇〇×〇〇で生まれる!

これまで、仮説を生み出すためにまず必要なインプットについて解説してきました。
実は、すでにその中で仮説を生み出すために必要な要素は出てきています。
それが、メカニズムとアナロジーです。
この2つを組み合わせることで、仮説を生み出すことができます。
まず、メカニズムは次の3つで構成されると、本書では書かれています。

1 過去に行ってきた活動の累積
2 取り巻く環境(社会、競合、自分の能力)の変化
3 現状の打ち手

 

例えば、これまでうまくいっていたのに、いきなりうまくいかなくなったのは、取り巻く環境の変化により、現状の打ち手が適切ではなくなったことが考えられます。

このように、成功であれ失敗であれ、メカニズムはこの3つの要素が影響を与え合っています。

そのため、事例をインプットする時には、この3つの要素を意識してメカニズムを見つけることが大切です。

そして、見つけたメカニズムを多数頭にインプットしておくことで、アナロジーによる思考が動き出します。

「これはあのメカニズムと同じパターンだから、こうすれば成功できるかも」

と瞬時に仮説を立てることができるようになります。

このように、メカニズムを頭に蓄積していくことで、アナロジーもどんどん動くようになるため、一瞬で仮説が湧くようになります。

この状態こそが瞬考であり、選ぶ側のビジネスプロデューサーに近づくことができます。

この記事では、瞬考とは何かから、仮説を立てるためにまず必要なインプットを解説していきました。

本書では、インプットの仕方や仮説の立て方について、まだまだ解説されています。

また、どのようにすれば、ビジネスプロデューサーになれるのかについても詳しく解説されています。

そのため、瞬考を身につけて、これから「選ぶ側」の人間になりたいと考えている方は、ぜひ本書を読んでみてください!

 

 

ではでは。

 

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