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【要約&書評】「お金の不安」をやわらげる科学的な方法 ファイナンシャル・セラピー

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今回は、上原千華子さん著の『「お金の不安」をやらわげる科学的な方法』について紹介していきます。

少し前からお金について学ぶことがブームになっています。

実際にお金に関する本を読んだことがある方もいると思います。

しかし、本を読んでから本に書かれていることを実践できているでしょうか?

おそらく、お金について学んでいるが行動に移せていないという方も多くいると思います。

本書は、そういった方にオススメの1冊となっています!

本書では、金融教育家である著者によって、お金について学んでも行動できない理由、また自分らしい人生を実現するためのライフプランの作り方が解説されています。

この記事では、本書のタイトルにもなっている、ファイナンシャルセラピーとは何なのか、なぜお金について学んでも行動できないのかという2点について紹介していきます!

 

「お金の不安」をやわらげる科学的な方法の要約

 

ファイナンシャルセラピーとは?

ファイナンシャルセラピーについて、本書では次のように書かれています。

 

ファイナンシャル・セラピーとは、心理学の知見を活かして、お金の問題を心理的側面から解決する心理療法の一分野です。

具体的には、心理カウンセリングを通して、個人の経済状況に対する考え方や感じ方、悪習慣を改善し、自分に合った収支管理やライフプランニング、資産運用などをアドバイスします。

それによって、お金と上手に付き合えるようにサポートするのです。

 

一般的に、お金のプロと呼ばれるファイナンシャルプランナーと違うのが、財務的なアドバイスに加えて、お金の習慣や考え方も改善するところです。

このファイナンシャル・セラピーはアメリカで生まれました。

専門家たちが、「お金の問題は知識だけでは解決できない」という問題に直面し、「お金と心理」の研究を重ね誕生したそうです。

最近では、コロナウイルスによる経済危機がきっかけで、ファイナンシャル・セラピーはさらなる注目を浴びています。

このお金の問題は知識だけでは解決できないのは、お金は感情とつながっているからです。

皆さんが買い物をする時は、「これが欲しい!」と感情が動いてから、買うか買わないか考えますよね?

また、今月のクレジットカードの支払いに不安がある場合、夜は寝つきが悪いかもしれません。

このように、お金と感情が密接に関連しており、良くも悪くもお互いに影響しあっています。

そのため、お金に関する問題を解決するためには、心理的側面からもアプローチする必要があります。

そして、著者が実際に提供しているウェルス・ファインシャル・セラピーでは、17年間の金融実務経験や証券外務員、FP資格の知識、さらに26年間の個人投資家経験に基づいて、ファイナンシャル部分のプログラムが作られています。

そして、心理学的な側面は、NLPと呼ばれる神経言語プログラミングに基づいた手法が使われています。

そのため、著者の提供する、ウェルス・ファインシャル・セラピーを受けることによって、自分のお金の価値観を理解して、それに合わせたライフプランを考えることができるのです。

本書では、実際に著者が提供する口座の中で行われるワークについても紹介されていますので、興味のある方はぜひチェックしてみて下さい。

この記事では、続いては「お金の知識を学んでも行動できない原因」について紹介していきます!

 

なぜ学んでも行動ができないのか?

なぜお金についての本を読んだり、動画を見ても、行動に移すことができないのか?

それは、知識だけでは消えないお金の不安があるからです。

本書では、お金について学んでも行動できない人の代表的な理由として、次の3つが挙げられています。

 

①投資は怖い

②お金に縁がないと思っている

③やらない理由を探し続けている

 

まず投資は怖いです。

投資が怖いと感じているのは、身近に投資で失敗した人がいる場合や、親から「投資は危険だからやってはいけない」と言われて育ってきたという方が多いです。

特に、投資で失敗をして生活が破綻してしまったケースを目の当たりにしてしまうとトラウマになってしまいます。

そのため、お金について学び、資産形成をするために投資が必要だと知識では知っていても、行動に移すことができないのです。

続いてが、お金に縁がないと思っているです。

特に、苦しい家庭状況の中で育った人が、「自分はお金に縁がないと思ってしまう」ことが多いのです。

そのため、投資についても、「投資はお金持ちがやること」と考えてしまい、行動に移すことができなくなってしまいます。

最後が、やらない理由を探し続けるです。

人はやらない理由を探す天才です。

特に、お金について学んでいても、「他の人が違うことを言っていたから」と他人のせいにして、行動を起こさない人が多くいます。

本書では、いつまでも行動をしない本当の原因は、外部ではなく、自分の心の中にあると書かれています。

そして、そういった周りのせいにする人ほど、過去にお金のトラブルがあったり、自分の判断に自信が持てなくなる出来事があったなど、深層心理で引っかかっていることがあります。

ここまでお金について学んでも行動ができない代表的な理由を3つ紹介してきました。

お金について学び、知識を身につけることはとても大切なことです。

しかし、知識だけでは消えないお金の不安があることで、知識を身につけても行動できなくなってしまっています。

さらに私たちには、幼少期のころから培われてきたお金の価値観があり、私たちのお金への接し方に大きな影響を与えています。

このお金の価値観は、私たちは普段から意識しているものではなく、無意識のうちに形成されています。

そのため、お金の価値観がネガティブなものであると、お金に対する接し方も自然とネガティブなものになってしまいます。

また、お金の価値観の中には、お金に関する思い込みがあり、それが原因で、私たちを行動から遠ざけてしまうのです。

そこで、続いてはお金の価値観や思い込みとは、どういったのなのか、またどうやって形成されていくのかについて紹介していきます。

 

お金の価値観と思い込みが行動から遠ざける!

お金の価値観とは、あなたがお金に対してどんなイメージを持っているか、何にお金をかける価値があるかといったお金に関する考え方全般を指しています。

お金の価値観は、人によって違います。

そして、このお金の価値観に違いがあるからこそ、人によってお金に対しる接し方が変わるのです。

では、お金の価値観はどのように形成されていくのか?

まずスキャモンの発育曲線によると、私たちの脳を含む神経回路の9割が6〜9歳までに完成するそうです。

そして残りは12歳までに完成すると言われています。

そのため、基本的には両親や周りの大人たちからの影響を大きく受けます。

そして、私たちの脳は外部から情報を取り組んだ後、独自のフィルターを通して自分に必要な情報を受け取ります。

特にお金に関しては、不要なものを排除する削除、事実を自分に都合よく歪めてしまう歪曲、Aとはこういうものだと一般化する一般化の3つが働きます。

これらのフィルターは、過去の記憶や価値観と結びついています。

そのため、幼少期の出来事がお金に対してのイメージを作り上げ、フィルターを通った情報ばかりを集めるようになってしまうのです。

そして特に親のお金に関する口癖は、私たちの価値観やマネー習慣を作り上げていきます。

例えば、「うちにはお金がない」という親の口癖を聞き続けた子供は、「自分はお金に縁がない」という価値観が形成され、ケチケチした生活を送る可能性があります。

また、「お金を使うと気分がいい」という口癖を聞き続けた場合は、「お金で幸せが買える」という価値観が形成され、浪費や買い物依存に陥ってしまう可能性があります。

私の場合は、母子家庭だったこともあり、周りと比べると、あまり裕福ではなく、母親は「うちにはお金がない」としょっちゅう言っていました。

また私の面倒をよく見てくれたおばあちゃんは、「投資はお金が余っている人がやるもの」「貯金をしなさい」と私によく言っていました。

そのため、私の中では「投資は自分に関係のないもの」という価値観が作られていたのだと思います。

実際に私がお金に関する本を読み、資産管理の重要性を初めて学んでから、実際に口座を開設して積立NISAを始めるまで2年もかかりました。

たまたま私は本を読むことが好きだったので、お金に関する本をたくさん読んでいるうちに、少しずつ私の価値観が変わったことで、2年の歳月を経て行動できたのではないかと思います。

おそらく皆さんも思い返すと、皆さんに影響を与えた両親や周りの大人たちの口癖があるのではないかと思います。

そして、私たちのお金の価値観の中には、思い込みがあります。

本書では思い込みとは、価値観と違って、正しいか間違っているかによらず、自分が心の底から信じている固定観念であると書かれています。

この思い込みがネガティブなものだと、いくらお金に関する知識を学んだとしても、行動に移せなくなってしまいます。

それは、思い込みは無意識に働いているものだからです。

私たちの意思決定は、意識的に行なっているものは1〜3%で、残りの97〜99%は無意識に行われています。

そのため、無意識に働く思い込みがネガティブなものであれば、投資について学んだとしても、無意識にやらない選択をしてしまうのです。

例えば、お金は汚いものという思い込みがあると、それを証明するための情報ばかり集めてしまいます。

それでは、いくら投資が大切だという情報を聞いたとしても、脳のフィルターによって勝手に削除されてしまいます。

それでは行動を起こすことができません。

そこで、今までの自分を変えるためには、まずお金に関する価値観から思い込みを探しだし、ネガティブな思い込みを手放す必要があります。

本書では、思い込みを見つけて手放すためのワークが用意されています。

そのため、これまでお金のことを勉強しても行動に移すことができなかったという方や、お金に対してネガティブな思い込みがあることに心当たりがあるという方は、ぜひ本書のワークを試してみてください!

 


ではでは。

 

 

 

 

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